99 禁忌狩り 零坂風音様
ちょろっと、昔の自主企画でやった感想文を読み返してみた。
オネエとかゴリラとかくじ引きで引いたキャラにそって感想を書いたりと、すげえがんばってたなと思う。あの時の僕。
今のスタンスとの違いは、エンタメ性と物語への向き合い方だなー。
なんというか、感想文を書くからには楽しませなければという思いが非常に強かったように思う。
もはや執念。こわっ。あの時の自分こわっ。
物語への向き合い方っていうのは、なんていうかこうあるべき、こうすればもっと良くなるみたいな、お節介な善意というか。
別に思ったことを思ったように書いていたスタンスは変わらないけれど、こうあった方がいいみたいななんらかの型に当てはめているような感想が多かったなー。
いや、その型が変わっただけで、今もそうなんだろうけど。
おもしろいかは別として、今の方が気楽でいいや。
あの時がんばっていた自分の熱量に恐れ入る。
今は本当に淡々と書いている感じもあるから、あの時の方が情熱も文章量も大きかったと思っていた。
で、実際に、一つの記事にどんくらい文字数を書いていたのか見てみた。
今の方が平均的に記事がなげぇ……。
まあ本編と関係ない内容が多いけれど、人の本質って全然変わんねぇな!
変わんないから本質と言うのが正しいかも。
禁忌狩り 零坂風音様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891457125
煉瓦ビルの乱立する都市は昼だというのに静寂に包まれていた。不気味なその都市を訪れたバンカラな服装の奇妙な少女 ユダ。自らの真名を語ろうとしない禁忌を狩る者 サイコウルフ。鉄の棺に身を隠した籠姫。彼らは依頼により赤く禍々しい塔…石榴塔を目指す。不気味な塔に何が待っているのか。
ユダたちは知らなかった。
第一章石榴塔紹介文本分より引用
一度使った武器の使い方とか、死角からの攻撃の工夫とか、真っ向勝負というよりもトリッキーさは感心しました。
禁忌狩りとして生きる少女ユダの設定は嫌いじゃない。
条件付きの不死ってことはアモータル(非死)な状態なんだろうなあ。
妖術を供給して間を通さない仕掛けを張るためのシステムは、100人中99人が幸せな街の話を思い出すなあ。
世界観と設定を考えることと、想像の上だったり斜め上だったりの視点から考えることが得意なタイプなんだろうと感じる。
そういった才は個人的にすごく好きではあるなと思う。
章が進むごとに文章の雰囲気は良くなっていくと感じる。
一章の話から雰囲気重視だったけど、描写不足だったり作者目線としての書き方が強すぎた面があったのだ。
説明しようと地の文で言われた時、機動戦艦ナデシコの博士を思い出した。
時間の経過とともに、相棒であるサイコウルフとの関係性の変化についても描かれていて、物語全体が進んでいるように感じる。けっこうな速度で。
魔法が使われながらも、近代兵器の力も絶大で、魔法と科学のハイブリッドな世界観。
贅沢な物語であるように思う。
惜しいなあ。
一つの文章の中に、動作や想いを詰め込みすぎてけっこう読み辛い。
難しい文章だから読み辛いんじゃなくて、ごちゃごちゃしているから読み辛いのだ。
難解な物語という意味じゃないのだ。
書きたいものを好きなように書いているんだろうなあといった作者の楽しさがすごい伝わってくるから、別に直す必要はないと思う。
物語をより良くしようという思いがなくていいのか、なんて思われる人もいるかもしれないな。
まあ別に、良くしなくったっていいんだと思うよ。
もっともっと自分の物語を良くしていきたいから批評をして欲しいと、そういった自主企画に参加される方々は、尊敬に値する。
頭が下がる思いだ。
断腸の思いだ←不適切文
向上心を大切にしてもいいと思うし、別にそうじゃなくてもいい。
夏目漱石の「こころ」に出てくる友人のKなら「向上心のないものはばかだ」とでも言いそう。
けれど、そのKは向上心に殺されたんじゃなかったっけ?
好きなように書いて、好きなように楽しめばいいと思う。
他人の作品をただ純粋に楽しんだり、感性が違うことで批評をしたり、善意で改善を求めたり、好きにすればいい。
僕は好きに感想を書くだけでいい。
上手になることが目的じゃなくて、物語を書くことや読むことが好きであることが、自分の中では一番大事なんだし。
約741万4千
それにしても、過去の企画で頂いた応援コメントや、今頂いているコメントなどでひしひしと感じる時があるんです。
もしかしてですが、遠藤って奴は
ものすごくエロい奴だとか思われてませんか?
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