ただ好き勝手に書き散らした文章が、最終的にお金になればいいなと思う(願望)
遠藤孝祐
ただの思ったことなど
ノーベル文学賞作家の小説を読んだよ(キリッ)
好き勝手書こう(決意)。
文字数とか内容とかいちいち気にせず、それが他人様にウケるのかどうか、むしろあえてヘイトを誘うものであるか。そんな感情操作すら考えずに、これが自分の損得に関わるのかなんてことを度外視してとりあえず書こうと思う。
そして、好き勝手書き散らした何かがただ単に積み重なって、それが作者の人間性が正直! とかいうよくわからないけどプラスっぽい評価を受けられますように。
そんなエッセイというカテゴリのもので、なんらかの奇跡でお金になれば、僕にとっては言うことはないのである(妖怪金無きジジイ)。
まあでも実際はカクヨム社会の片隅でひっそりと積み重なるだけでしょうし、詰め替え用ボールペンに芯を詰める作業よりもささやかな影響力しかないでしょう。
特に影響がなさすぎてゴミにすらならなそうなので、逆に考えれば限りなく自由でありそうです。
きっとこのエッセイではアホなことも書きます。前のエッセイみたいに日常にあった面白かったことも書くかもしれません。
たまにオネエとか登場するでしょうし、真面目なことも書くでしょう。
読書感想文とか、他者様の作品を勝手に(勝手に……)紹介したりもあるかもしれません。
フリースタイルです。そうすれば何より自分が飽きる可能性も下げられるだろうという頭脳プレイです。
長く書くのがしんどいから前のエッセイを閉じておきながら、前置きが長いのはもはや病気じゃねぇか!
記念すべき1回目は、この頃流行りの読書感想文です。
最初に読書感想文とか読者つかないですよボケが、と天使遠藤パイセンは言う。
けどそんなことを考慮しないから楽しいのである。
前置き強制終了。
シャットダウンしたせいでリセットさんに怒られんばかりの所業です。
これがラブプラスだったら、無理やり電源切ったら「キスしないと許してあげないから」とか言われるらしい。電源切ったらキスを強要される。主人公は電源プラグか何かなの?
怖い。
わたしを離さないで カズオ・イシグロ
最近起こっている嬉しいことは、読み始めた紙の本で、一切ハズレを引いていないことです。
持っている本を読み返して、「でかい月だな」という本が本棚に突っ込まれていたのでとりあえず読み始めた。「太陽の塔」と「終末のフール」に挟まれていたけど、見覚えがない。多分父親が買ったんだろう。
父親とは読書趣味が合わない。合わないというよりは、多分自分以上に濫読なんだろうと思う。
ニートが転生してとかタイトルだけで頭が痛くなる小説も読めば、渋い時代小説を読んでいたりもする。俺が読めない物も読んでいる点は、年の功とも言えるのかもしれない。
でも教養書や新書などはどうやら読まないので、純粋に趣味が合わない部分もある。
ふーんすばる新人賞かーと軽い気持ちで読み始めた。
読み終えた時、多分涙が出たと思う。
ただ鼻水が出るまではいかなかった。辛うじて、人様にお見せできる範囲は守り通せたと思う。惜しかったな。
とはいえ面白かったので、さらなる読書を切望して、次は「淵の王」を読み始めた。
えージャンル的にホラーとか普段読まんし、書き方なんか全くわからん苦手ジャンルやけど大丈夫かいな? と方言で思った。
とはいえ、作者様は舞城王太郎氏。エクストリーム文学を極めんとす現代の異端児作家だ。彼(彼女?)の小説が面白くなかったことなどあろうか!
あっごめんあったわ。はあ⁉︎ とか思った短編あったわ。でもほぼ当たりだからきっと大丈夫。
多少の不安を抱きつつ読み進めた。
読み終わった。
全然大丈夫だった(いい笑顔です)。
純粋に面白かっただけでなく、物語中に残っていた謎が、他の人の感想文を読んでいて解けたのである。確かにあの文章に違和感や既視感があったけれども、そういうことだったのか! と感心させられました。
新たな視点で幾つかの場面を読み返すと、なんか泣いてたね。もうちょいで鼻水だった。もし僕に鼻毛が一切なかったらこぼれ落ちていたと思う。果たして何を書いてるんだろうか。
全ては繋がっていて、今ここにいることが嬉しい。見事だった。
光の道を進まなければならないと思ったね。
どこのドラクエに行けば光の戦士になれますか?
もしくはFF1?
そんな絶好調の中、「ペンギン・ハイウェイ」を読み始めた。
最近知り合った友達の彼女さんは、元気でアホっぽくて若々しくて奈良出身だ。作者の森見登美彦先生は奈良出身だそうで、まさかのその子も読んでいて少しだけ好感度上がった。疲れ切っている中「夜景が見たーい」という可愛いお花畑発言を許してあげようと思う。
読み始めたペンギン・ハイウェイ。
これは今年読んだ小説トップにランクインしてもいいんじゃないかと思った。
街に現れたペンギンの謎を探っていく話にはワクワクするし、サバサバとしたお姉さんとの交流では、思わずおっぱいを見てしまう。
多分高校生ぐらいの遠藤よりも賢そうな小学生のこの男の子も、お姉さんのおっぱいに夢中なのである。おっぱいおっぱい。
ラストの切なさ具合が絶妙であった。分かり易い悲劇や理不尽さで終わるわけじゃない。多少理不尽ではあるけれど、主人公とお姉さんの雰囲気がとても良い。ちょっとデパートにでも出かけてくるよみたいな日常の延長っぽさを残しながら、実際の隔たりは遠く。
少年は自覚し、もっともっと成長をと願う。やはり森見登美彦先生の最後の一言は絶妙だ。
色んな人の感想文を一通り読んだけど、みんな切ないとか中途半端なところで終わるとかいう感想も見られる。
どのような感想を抱くかは個人の自由だか全然構わない。僕はこれだけ希望に満ちたラストもないと思う。
前向きな未来と幸せな未来をきっと手に入れられると信じられる素敵なラストなのだ。この物語のテーマを、勝手に考えると、尚更そう思う。
八月にアニメ映画化するので、見に行こうと思う。
結局前置きに2400字使うというこの所業。誰も読まない前提で書くのだから、まあいいや。
で、そんな中で読んだのが、カズオ・イシグロ先生の「わたしを離さないで」である。
なんと去年のノーベル文学賞作家である、
「わたしを離さないで」というお話は、実を言うと知っていた。
カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞する前、ほんとうに何のきっかけか忘れたけと調べたことがあった。
ぶっちゃけ物語のギミックの一つは知っていた。
ネタバレありの感想を見た時、なかなか考えさせられそうなので、いつかは読みたいと思っていた。
で、ノーベル文学賞を受賞したことを機に、せっかくなので読み始めたのである。僕だってミーハーだもん。
「ノーベル文学賞作家の小説、読んで見たよ」とドヤ顔で言いたいのである。
インスタ映え女子とあまり変わらない。小説読んだでマウントを取ろうとするなんて浅ましや。
でもそれを懺悔したんで許して下さい(懇願)。
本日読み終わりました。400ページ超で、翻訳小説な影響か文章は詰め詰めなので、ラノベ換算だと600ページくらいになりそうだ。
面白かった。
考えさせられた。
そんな言葉で終われるかーい!←ちゃぶ台返し
なるほどなあ、これはノーベル文学賞だわと謎の説得力を持っていますわ。
もちろん翻訳者の力があってこその面もあるけれど、すごい。
ここまでいい流れで来た中で、期待を裏切られやしないかと少し不安ではありました。
文学性というよくわからない基準に没頭できないんじゃないかと、なんとなくの嫌悪も込めて考えていたけれど、心配ありませんでした。
きちんと面白かったです。
それにしても、ネタバレなしだと本当に語ることに困りますねこの作品。
物語の途中で突きつけられる真実があって、それは今後の展開に非常に重要なファクターとなるのです。
だからこそ、この物語を読んだ読者は必死にネタバレしないように!と勝手に努力するのです。
が、作者様はこのネタバレは書いてくれて構わないと言っているようです。
この物語におけるテーマの一つでしかないから、というところが理由だそうです。ニュアンスが違うかもしれないので、完全に鵜呑みにはしないで下さい。
確かに、テーマの一つでありエッセンスであり、メインディッシュでもあるのかもしれません。
僕も実はネタバレを読んで知っていた中で読み進めましたので、衝撃はなかったです。
それでも尚、面白いと言えるのだから大したもんです。一つの要素でしかなかったという言葉に納得です。
でもここでは語らない。このちっちゃな衝撃を読んで見てから味わった方が、きっとより強烈な読書体験になるはずなので。
ネタバレあり感想は、次の話であげようと思います←結局言うんかい。
あくまで極力のネタバレなしで語るなら、まずはこの物語は主人公であるキャシーの、介護人として生きる人生の回顧録です。
語り草は基本的には回想です。キャシーはもう起こった出来事はすでに知っているので、語り方がとても示唆的です。
あの時の彼女の行動に対してきちんとした思考を重ねていれば、もしかしたらこのような出来事には至らなかったのかもしれない。
こんな感じで、出来事に対する感想をすでに聞けます。
個人的な好みではこういったアプローチってあんまり好きじゃないです。うるせえ前置いてないでとっとと語れやって思います(あれ、このエッセイと同じじゃね?)
もう全てが終わった後に語ることの効果で、すでに終わっているからこそ過去の出来事の意味を必要以上に書き出せたり、成長したからこその解釈をかけだしたりするところにメリットがありそうです。
で、この物語全体のテンションとしては、こういった書き方がハマっていると感じました。
なんというか、主人公に感情移入して一緒に体験するという物語ではなく、なんだか他人のアルバムを見ながら物事の全体を眺めるみたいな楽しみ方ができる作品です。
いじめや物を失くしたり、仲が良いキャラとの仲違いや人間的な狡さが垣間見えるシーンがけっこうたくさんあります。そういった感情に乗っかって一緒に喜怒哀楽を体験することも物語の醍醐味だと思います。
けれどこの物語は、どちらかといえば一歩引いた目線で眺めることで見えてきます。主人公だけの心情以外の物を、世界観全体を見ようとした時に面白さが増すタイプの物語です。
基本的に感情をわかりやすく表に出さないキャシーの語り口は最後まで淡々としています。きっと本来なら泣き叫んだり喚いたり不幸を嘆いたりと、わかりやすい反応で読者の共感を誘うのでしょうが、一歩引いた視点から冷静に眺めることで、世界の全容を少しでも見渡せるのです。
地上で真っ直ぐ見つめるよりも、高く離れたところで世界を眺めるほうが、より多くのものが見えるように。
そのような一見異質な要素も、この物語の魅力だと言えそうです。
読み終えた後、別に泣いたりしなかった。
悲しみに胸を掻きむしったり、理不尽な世界を呪おうなんてそんなことはまるで思わなかった。
わかりやすく感情を揺さぶられることは少なかった。
それでも、ラスト80ページほどは食い入るように読んだ。
仕事前にも関わらず、止まらなかった。
仕事中に解説とあとがき読んだ←サボるな。
緻密なまでに真に迫る書き込みの描写、少し距離を置いたような語り口。感情に訴えられはしないけど、それでもきっと忘れない。
そんな物語になったと思う。
さあ読んでみよう。
これで君も、ノーベル文学賞受賞作家に触れた人間になれるぞ(ドヤ顔)
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