『遊星からの物体X』 オッサンをビビらせる方法!

 犬一匹に壊滅したノルウェー部隊

 舞台は南極大陸。

 アメリカ観測隊は、犬を追い回すヘリを見つけた。

 犬に向かって手榴弾を投げつけている。

 ヘリの国籍はノルウェーだ。

 

 アメリカ観測所へ着地したヘリは爆発した。

 ノルウェーの隊員は犬に発砲。隊員の一人が負傷する。

 観測隊隊長が、拳銃によって相手を射殺した。


 一体、ノルウェー基地で何が?


 ヘリ操縦士のマクレディ(カート・ラッセル;津嘉山正種)がノルウェーの基地へと調査へ向かう。


 


10万年前の遺跡?

 調査の結果、10万年前に飛来した物体を目覚めさせたようだ。


 結果、怪物によって、壊滅したらしい。


 基地内部には、何かを閉じ込めていたらしき棺が。

 

 外には、何かを燃やした痕跡が。

 

 調査フィルムと謎の焼死体を戦利品として、マクレディはアメリカ基地へ。

 

その日の夜、基地の飼育小屋で寝かせていた犬が、異形とかして周りの犬を食い殺し始めた。


「汚物は消毒だーっ!」


 火炎放射器で、異形を焼き尽くす。


 焼死体も動き出し、隊員を食い始める。

 彼は隊員と同化し、この基地を乗っ取ろうとしていたのだ。


 腕以外同化していた隊員を外へ誘導し、燃やす。


 


 調査の結果、物体は一度野に放たれれば、あっという間に地球上の生物に取って代わることが可能だと分かった。

 


 所要時間は2万7000時間、つまり3年あればいい。


 


 春には救助隊が来てしまう。

 一刻も早く怪物を片付けなければ、救助隊さえ飲み込んでしまう。

 そうなれば、地球は終わりだ。



 主任研究員の老博士は自室に引きこもり、ヘリや乗り物を破壊する。

 エイリアンを世に出さないためだ。

 


ポイント:疑心暗鬼


 

 本作はホラーでありながら、ミステリの要素も含まれている。


 生命体は知らず知らずのうちに隊員に成り代わり、基地を乗っ取ろうとしている。


 隊員は誰がエイリアンなのか分からず、互いを信用できなくなっていく。


 マクレディですら怪しまれ、彼は身の潔白を証明するため、ある実験を行う。

 

 彼らは熱に弱い。血液レベルで熱から逃れようとする。


 マクレディは、隊員から血液を採取した。

 熱した胴を血を入れたシャーレに近づける。


 すると、一人のシャーレに移した血が、悲鳴を上げて飛び上がる。

 この映画で最もヤバいシーンの一つだ。


 オッサンになってから見ても、生理的にグロイ。



 恐怖体勢の高い視聴者を怖がらせるには、生理的なトリックを用いればいいと、本作は教えてくれる。


「三〇年以上ぶりに、ラストのネタバレが明らかに!」

 と話題になったが、結局真相は分からずじまいだったみたい。

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