『カンフー・パンダ』 努力ストレスのない展開

 しがないラーメン屋の店員が、カンフーの達人に任命された!?


 主人公のパンダは、カンフーマスターに憧れている、いわゆるドルオタだ。しかし、自分はラーメン屋の店員でしかなく、伝説のカンフーマスターを決める祭典にも「屋台を出してこい」と指示される。


 だが、どうしても夢を諦めきれない主人公は、ロケット花火で会場へ侵入する。


 気がつくと舞台の中央に。

 彼は、カンフーの秘伝を読むことを許された。


 だが、読むにはカンフーをマスターしなければならない。


 修行はロクについていけず、あこがれだったマスターたちには「カンフーをバカにしている」と邪険にされる。


 認めてもらえているのは、料理の腕だけ。


 ようやく打ち解けられると思ったが、かつて闇オチした弟子が牢獄を脱走した。

 巻物を狙っていると聞き、パンダはとうとう逃げ出してしまう。

 

 



 もっと教訓めいた、厳しめの努力モノだと思っていた。

 が、好奇心のすり替えがうまく、「努力によるストレス展開」をうまくそらしている。


 キャラの生かし方が実にうまく、師匠は「単純にカンフーを身につけることができない主人公」に、特別な修行を施す。

 この展開には感心した。


 人の死なないカンフー映画なので、子どもでも楽しめるのは実にうれしい。

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