『アクト・オブ・キリング』 映画コメンテーター 有村昆氏激推し!

 1965年のインドネシアで起きた共産党員大虐殺を、唐人湖関係者によって再現する異色作。



 当時の大統領でデヴィ夫人の夫・スカルノがクーデターにより失脚した。


 その後、右派勢力による「インドネシア共産党員狩り」と称した大虐殺が行われた。

 犠牲者は一年足らずで、100万人とも言われている。


 その実行犯である「プレマン」なる青年団は、いまだ国民から英雄視されている。


 その理由を探るため、

「英雄とされる一人のプレマンを主人公として、当時を再現した映画を撮る」

 という企画である。



 本作は、映画コメンテーター有村昆さんが、たかまつななさんとのコラボ動画で紹介した作品である。


「トガッた人向けの映画なんですよ!」

 と紹介しているだけに、かなりクセの強い構成になっている。


 最初こそ、主人公役のプレマンは殺害現場にて、

「この場所で共産党員をたくさん殺したんだよー。アハハ」

 と、余裕をかましていた。


「ナイフを使ったり殴ったりすると血が飛び散るだろ? だからコレを使うんだ」

 彼は、針金を使って絞殺する方法を、カメラに向かって意気揚々と語る。


 彼は自分の行いを正当化してきた。


 華僑に見立てた中国人の店員から、金をむしり取る俳優たち。

 彼も同じように、「抵抗したヤツは殺した。金を払ったら見逃したよ」と、誇らしげに語る。


 ところが、彼は殺される共産党員の演技もすることになった。


 傷ついたメイクを顔に施し、かつての仲間と演技をする。


 この辺りから、彼の顔つきも変わってきた。

 笑顔をあまり見せなくなってきたのだ。


 

 ラスト、絞殺の現場に戻って、彼は嗚咽まで起こす。


 2020年四月現在、アマプラで見放題なので、加入しよう!

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