『デンジャラス・ビューティー』 メスゴリラをプロデュース

 サンドラ・ブロックが、冴えない捜査官に扮し、爆弾魔の襲撃に備えてミスコンに出場する。


 事務職へ追いやられそうになった主人公は、連続爆弾魔がミスコンを襲撃すると推理。

 参加者の一人になりすまし、潜入捜査しろと命じられる。


 レクチャーをするコンサルタント役は、マイケル・ケイン。ピンクのカッターシャツ姿でオネエ言葉を操る。


「ミスコンなんてバカの博覧会だ」とバカにしていた主人公。

 手癖が悪く、おやつで配られるドーナツに目がない。ドレスにも銃や手錠を隠し持つ。


『キングスマン』のアーサーによる猛特訓のおかげで、主人公は見違えるほどの美女へ変貌した。

 まあ、元はサンドラ・ブロックやしね。


 しかし、喫煙者を襲撃者と勘違いし、予選をめちゃくちゃにしてしまう。

 

 一度は任を降りようとする主人公だったが、参加者と交流してくうちに、自身の偏見を反省する。

 爆弾魔と交流を疑われた参加者の誤解を解くため、運営に黙って飲み会をセッティングするほどに。


 だが、爆弾魔は逮捕され、捜査員たちは引き上げていった。

 主人公はお役御免となってしまう。

 まだ危険が残っていると主張し、主人公はコンテストに残る決断をした。


 脚本家の故・ブレイク・スナイダーに「脚本の手本」と言わしめたほど、スマートなシナリオ運びである。

 一切のムダな脱線がなく、観客をスカッとさせて、時間を忘れさせてくれる。


 過剰なフェミニズムや、ミスコンへの偏見が見直されている今の時代、こういった映画に触れてみるのもいいのでは。

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