『夜は短し歩けよ乙女』 京都に鯉が落ちる

 冴えない大学生が、後輩に振り向いてもらいたくて悪戦苦闘する話、かというと、そうでもない。


 不思議な魅力を持った少女が、あらゆる人を引きつけながら様々な体験をする話。


 主人公の男性を星野源、天真爛漫なヒロインをざーさんが演じている。


 森見登美彦原作。

 オレはマンガ版を読んだ。

「偽電気ブランのエピが一番印象的」と、原作読みやマンガ読みから言われる。


 オレは、大阪日本橋で「電気ブランが飲める店」を知っている。

 しかし、ブランデーベースと言うこともあって、下戸なオレは断念。


 納涼古本市の話を見ていると、「あの火鍋は誰か再現してくれないか」と思ってしまう。

 連続アニメ『四畳半神話大系』の小津みたいなキャラができたりと、森見作品と多少繋がっているらしい。


 突拍子もない、抽象的なエピソードが乱立する。そのため、ちょっと頭が混乱する。

 そうありつつ、若者の理解不能な面、大人の不透明な面など、やりきれないシーンをオーバーながら盛り込んで、リアリティを出している。

 ちゃんと伏線を回収し、話もしっかりと着地する。

 実に、地に足のついた話である。


 角川つばさ文庫で書籍化されたらしいが、あの酒豪シーンをどう表現するんや?

 検索したら、樋口さんがイケメンになっているし。

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