映画評 一〇〇回目!
『レディ・プレイヤー1』 リアル版SAO
世界最大規模ネットゲームの作者が、莫大な遺産を残して死んだ。
それから4年。誰一人として、宝の手がかりすら掴めないでいた。
あるとき、作者のファンにすぎない少年が、ヒントを元に遺産への鍵を手に入れる。
最高に面白かった。これぞスピルバーグ監督といった作品。
基本、オタカルチャー全肯定。
その上で、リアルでも惨事や新たな出会いもある。
幻想を評価しつつ、リアルを蔑ろにしない姿勢に好感が持てた。
個人的に好きなのは、マッチョ役の修理屋。
大事な愛機を缶の箱に入れているのが、愛嬌あっていいなと。
気になっていたガンダム対メカゴジラも拝めて満足。
いろんな作品のキャラが出るが、追いかけ切れない。
DVDでようやく確認できるかと。
これだけ出ているのに、ウルトラマンとか「出せなかったキャラがまだまだある」というのだから、驚きだ。
S・キングの『シャイニング』を予備知識として見ていると面白いが、ネタバレになる。
この映画を見てからチェックを推奨する。
『映画ナタリー』というサイトでは、原作者のアーネスト・クラインが、SAO作者の川原礫氏と対談をしているので、こちらもお見逃しなく。
あと、原作だと『東映版 スパイダーマン』の巨大ロボ、レオパルドンに主人公が乗り込むシーンがあるという。
マクロスのヴァルキリーやガンダムが並ぶ中で、主人公はあえてこの機体を選ぶという。
「強いから乗るんじゃない。こいつのファンだから乗るのだ」
そう考えての選択らしい。
真のファンなら、効率なんて考えないのだ、という意思の表れだ。
映画版では、こういうオタクらしいかっこよさの出るシーンに欠けるのが実に残念だ。
とはいえ、オタカルチャー心をくすぐる作風は、さすがというべきか。
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