『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』 デビッド・ハッセルホフが全部持っていく映画

 父と再会した宇宙海賊が、世界を救う為に父親をぶっ殺す話。


 前作が「ロクデナシ達が仲違いしつつも、絆を深め合って世界を救う話」という、

「マーベル版 『スーサイド・スクワッド』」みたいな話だった。


 世界を救わないと自分たちが危ない、という困難解決モノ止まりだった。

 海賊アライグマの声を、極楽とんぼの加藤氏が演じたことの方が話題だったくらい。


 それはそれで面白かったが、今回は本当に面白かった。

 世界の危機と、主人公の葛藤が見事に直結していたからだ。


 最初、主人公は父との再会を喜んでいた。


 主人公は父の目的を知り、「家族」と「仲間」のどちらを手に取るのか、

 という選択を迫られる。それは宇宙そのものを巻き込む選択だ。


 そこへ、主人公の父代わりだったモヒカン宇宙人ヨンドゥが、主人公のピンチに駆けつける。

 彼もロクデナシだったのに、アライグマと共に漢を見せる。


 主人公は常にウォークマンを持ち歩いている。

 宇宙船にラジカセを積んでいるなど、レトロというかオッサンホイホイは健在。

 オレは四〇歳を過ぎて、『ハワード・ザ・ダック』がマーベル作品だと、本作で初めて知った。


 だが、本作には最大のオッサンホイホイが待っていた。

 世界中のオッサンは、こう叫んだだろう。


「デビッド・ハッセルホフや!」と。


 確かに主人公はナイトライダーの切り抜きを持っていたけど。

 しかも、「本人役」でカメオ出演しているというね。

 吹き替えの人も「ナイトライダー」と同じ、「ささきいさお」といった徹底ぶりである。

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