第52話 ライバル達
クラブに戻るとガレンコーチが深刻そうな表情で俺に話があると言った
マネージャ室に入ると二人だけの静かな状態だった
これなら盗み聞きも無いだろう。
「どうしたんだ」
「私の昔の監督がフランス監督に就任したそうです」
おれは信じられないと頭をふりながら、FIFAの制裁について聞いた
「海監督同じ1年間公式試合出場停止処分です」
俺は暫く頭を抱えながら考えたが、結論など出る訳がなかった。
ガレンコーチに最近の試合の映像を頼んだ
食い入るように俺は奴の指揮しているチームを見た
安全策とフィジカル頼りのアンチフットボールで、パスだけで個性の欠片などなかった。
これなら根本が居れば大丈夫だろうと思った。
俺は奴の顔みるだけで吐き気がした。
しかし、旧校長と俺の妹が事務員になってここで働いているとは驚きだ
**********
数週間後俺とのぞみの結婚式が執り行われた。
取材陣はシャットアウトし、身内だけで執り行われる予定だ
友人と俺の弟子や教え子達、家族にのぞみ側の正体客と一杯の人に囲まれて俺は幸せの絶頂にいた
"やったぜ絶世の美女と結婚し、資産は億を超え収入も億を超えている、正に勝ち組といえるだろう"
人生まさに幸せの絶頂に落とし穴がある
「こっちに来るんだ」
「いやよお断りよ接近禁止命令がでてるでしょ」
青い青いストライプの男が乱入し、のぞみと口論をしている。
おれはスーツの上着を片腕にまいて割って入った
「のぞみは絶対に渡さん」
相手は刃渡りの短いナイフを持っていた。弟子、子供達には来るなと大声で叫んだ
「あと30分もすれば、警備と警察が来るぞ、どうするつもりだ」
男は深いな笑いを浮かべながら"くっくっ"と笑い声をだしている
笑っている時に隙が出来たので、ぐるぐる巻きにした腕を立てに突進すた
皆も一斉に取り掛かり男は取り押させられた。警察に捕まって行った男はのぞみにずっと言い寄っていた
本当に無事で良かった手が震えるのを抑え俺はのぞみを抱きしめていた
結婚式は問題なく終了し、俺とのぞみは短いが結婚旅行へ出かけた
その後のニュースで"実はその男と旧マネージャーはグルで犯人だった事を知った"
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