Act.13[卒園式]

漏れと虎彦は早く起きた。

今日は色々と変わる日だ。

今の漏れには知らない大島家の事が起きる日でもあった。

……

 園長

「只今より、風鳴保育園卒園式を挙行致します」その声で保育園の皆が起立した。

物音一つ立てず、静かに突っ立った。

……

 園長

「みなさん、卒園おめでとう。これからは小学生として~頑張ってください!さようなら」

 皆

「さようなら!!」

……

 虎さん

「卒園おめでとう。虎彦と清行君」

 清行

「ありがとうございます」

 虎さん

「急にごめんね、清行君。虎彦と話し合ったんだけど―…」

え?どういうこと?まさかあのお母さんのとこへ?そんなのは絶対やだ。

 虎さん

「清行君は、うちの家の近くの西村さんちに行くことになったの。だからあなたは、西村清行になるのよ」

突然のことでなにがなんだか分からなかったが、10分後にようやく分かった。

 清行

「わかりました」

あっさりと返してしまったことを後悔した。

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