Act.10[12月31日~1月1日(百二十九日目~百三十日目)]

今日は一年の最終日。

虎彦の部屋の窓を開けた。

北風が虎彦の部屋の中に入った。

外には虎彦たちが雪遊びをしている。

漏れは、楽しそうだなーと見ていると

虎彦「お、清行!来いよ!」

そう言われて"おおしま"の裏口から飛び出した。

うぅ…。寒い。

バサッ

とっさに避けた。そこに会ったのは雪の塊。それを投げたのは虎彦だった。

漏れ「虎彦ー?投げたの虎彦だよね?」

と言って漏れは投げ返した。

漏れの投げた雪は大きく円を描いて虎彦に当たった。

虎彦「つめてー!俺、オメーに当ててねーぞ!?」

そういうもん…

バサッ

虎彦の2球目の雪が来た。次のはジャストヒット。

漏れ「つめてー!」

辰樹「お?たのしそーじゃねーか!」

辰樹も入った。辰樹は近場にあった雪を丸めると思いっきり投げた。すると漏れの頭上を通り越して、漏れが開けっぱにしていた虎彦の部屋窓を通り越して虎彦の部屋に入った。

虎彦「あー!!!窓開けっぱじゃん!」

虎彦は自分の部屋へ飛んでいった。

虎さん「今日は後で皆で水郷神社ね。親御さんには言ってあるわよ」

虎さんは全員に言っていた。

はーいと返す。

……

虎さん「今日は年越しそばよー」

と厨房から虎さんが年越しそばを漏れたちが座っているリビングに運び入れた。

漏れ「うわー!」

もくもくと器から煙が出てきていた。

皆「いただきまーす!」

漏れ「うわー!おいしー!!」

もう年越しか…。そんな思いで年越しそばを食べた。

……

もう少しで11時になる。

もうそろそろ水郷神社行く準備しよう。

虎さん「清行君、虎、神社行くわよー」

うぅぅ…。寒い。

水郷神社は虎彦の家から左に曲がってすぐだ。しかし漏れはいつの間に虎彦にくっついていた。

虎彦「お?う?」

漏れ「あ、ごめん。寒すぎて…」

虎彦「いいってことよ。転けんなよ?」

漏れ「ありがとう」

そう言って虎彦の背中にくっつく。虎彦の羽毛はふわふわで気持ちよかった。

…は…。

寝落ち掛けた?歩きながら寝落ち?あっぶねー。

虎彦「ホラ、水郷神社に着くぜ」

ふと漏れは顔を上げた。ぼんぼり?などに光が灯っている。だから余計に明るい。

のしのしと水郷神社の入り口まで階段だ。意外ときつい。

よいしょっと最後の一段に足を乗せ水郷神社の入り口についた。

入り口から本堂まで長いので出店が一杯ある。そこには人が沢山いる。

出店はわたがしやおもちゃ、飲み物、じゃがバター等があった。

虎さん「先に本堂に行っちゃいましょ」

混み合う道をのらりくらり歩く。するとお賽銭箱が見えた。

チャリンと10円玉を投げ入れ、仁礼仁拍手一礼を言われた通りにする。

…。

…。

…。

願い事もし終わり、くるりと1回転。出店の方へ行った。

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