青い宝箱

@5-hydroxytryptamine

序章 - AM 2:35

夜は過ぎる。

ほんの二時間半前くらいまで今日だったものが、今はもう昨日になっている。

人間の悲喜交々や行動などまるで考慮にも入れないかのように。

今日も恙なく夜が過ぎる。

それはまるで、どうやっても止めることのできない暴走車に似ている。

立ち向かうものは、恐ろしいほどの速さで轢かれて見るも無残な姿になるのみ。

だから僕たちは、時間に立ち向かうのをやめたんだろう。


今日も悲鳴と共に、眠れない夜は過ぎていく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る