Epilogue 添谷周の独白あるいは告白

 あの後悔した日を思い出す。

 

 伝えたい思いを伝えられずに後悔し続けたあの日を。


 だが彼女は俺の前に再び現れてくれた。


 だから自分の思いを伝えられたのだろう。


 もう後悔はない。


 俺は前を向いて歩ける。


 あの日に彼女にあげたペアリングの一つはそのまま彼女の一部となって彼女と共に消えていった。


 俺と彼女が持つペアリングは――繋がっている。


 だから俺は自分のペアリングにこう言うのだ。


 ――大好きだよ、と。

 

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