第2話_ロシアW杯 日本vs.ポーランド

結局、批判している人たちは、適当な理由を見つけて、❝相手をただ貶めたいだけ❞なのだ。


ロシアW杯では1勝1分けだったので、ポーランド戦は勝利欲が出たから罵っているだけだと思いたい。

なお、現地まで観戦に行った人にとっては、お金を払っているからには、それなりの試合内容を要求する権利があるので、ブーイングもやむなしだろう。


しかし今回のポーランド戦は、ルールの範囲内で、ルールを利用した結果の遅延戦術なのだ。

流石にポーランドの前線選手は持ち場を放棄するわけにもいかず、お付き合いレベルでボールを追っていた印象だが、あの状況では、互いにある種の協定が生まれていたように思う。

後先考えず全力で目先の1つを取りに行くか、物事を長期的に捉え、次の手を打つべく手札を温存するのか。

◆日本:白星は譲るので、フェアプレーポイントの調整と遅延に付き合ってね。(カウンターを食らって失点するリスクも防げる)

◆ポーランド:敗退は確定しているが、白星が1つ確定


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スポーツの日本代表チームには、サムライジャパン(なでしこジャパン)と呼称される印象があるが、ではいつからサムライは「正々堂々と攻め続ける」「人を陥れる企みを採らない」イメージが定着したのか。

思うに、歴史でしかサムライを知らない私達が、勝手に❝サムライはそういうものだ❞と思い込みたいだけではないか。


ちなみに、正々堂々=ルール遵守の一点に関しては、RecordChinaに掲載されている記事を読んでほしい。

メキシコのメディアから「彼らはテコンドーチームを派遣してきた」と皮肉まで飛ばされた韓国代表や、他のファウルの多い国のファウル・イエローカードのデータ及び、逆にファウルの少ない国として、2位に日本がランクインしている。


サムライの一面として、十分に正々堂々と、誠実に戦っているではないか。

残りの一面として、見栄えこそ悪いが、長期的な目線で好手(フェアプレーポイント)がしっかりと打てたのだ。

試合の勝敗で、決勝進出と帰国が決まる2国の組み合わせでは無かったのだ。

まして、そういった状況で甚振るための遅延戦術を行った訳ではないのだ。


一つの戦術として、白星とフェアプレーポイントが天秤に載せられ、その結果として遅延戦術が採用されたに過ぎない。

本当にサッカーが好きならば、今後、最善手(2勝)がしっかりと打てる代表チームになることを応援すべきではなかろうか。


RecordChina【<W杯>韓国代表の反則は本当に多いのか、トップ&ワースト3は?日本もランクイン】


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私は今まで、サッカー日本代表のサムライジャパンというと、ひたすら攻撃、前へ前へ、守りなんて考えないといった、表現は悪いが「脳筋」の印象があった。

そのくせ、カウンターを食らって失点を重ねるものだから、攻撃は直線的で相手を突破できず、防御はスカスカ、サイドなんて見向きもしないといった具合の、頭を使わないチグハグ感満載のチームだと。

それが今回のポーランド戦は、長期目標に向かって泥臭くとも極力リスクを冒さず、好手を打ったことで、ようやく頭脳プレーもするのかなと感じた。


決勝Tへ進んだ西野監督と、代表チームの今後を見守っていきたい。

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