第2話 Word is Japanese,言葉は英語。

「はぁ。よく寝た。」朝目が覚めるとそこは見知らぬ風景であった。ベッドの上で寝ていた。俺の家は布団であるはずなのに。

「Good Morning,Elsa.」(おはよう、エルサ。)白人女性が話しかけてくる。

「Sorry,I don't know your name and relationship. 」(ごめんなさい、あなたの名前と関係性を知らないんです。)

「No kidding!! I am your mother,Lilly Green.」(冗談言わないで!私はあなたの母親、リリー・グリーンよ。)

俺はイギリスにいるのか。しかも性別が女性となっている。

これは一体どういうことなのだろうか。


「I am Joseph Green.Sorry,I give you a lot of stress.So,you lost your memory.」(俺はジョセフ・グリーン。ごめんな、俺がお前に多くのストレスを与えてしまった。だから、記憶を失ってしまったんだろう。)

「Elsa.Can you speak English?」(エルサ、英語は話せるのか?)父が話しかけてくる。

「I speak English now. Are you crazy?」(今英語を喋ってるじゃないの。頭おかしくなった?)

「Elsa.I speak Japanese now.English is like a " Ohayougozaimasu".」(エルサ。俺がしゃべっているのはジャパニーズだ。イングリッシュっていうのは「おはようございます」みたいなもの。)


何が何だかわからない。俺の妄想はついに現実になってしまったというのか。

「父さん。私イングリッシュ話せるよ。」

「エルサ、父ちゃんはイングリッシュ下手だから是非エゲレスでイングリッシュを学んできてほしか。」

学ぶも何もない。この世界でエングリッシュとされている言語は本来の俺の母国語である。

「明日からハーフイヤー、エゲレーでlanguage skill up Okay?」大体わかったよ父さん。


かくしてヒースロー空港からイングランドにある東京国際空港まで向かうことになった。


翌日、制服に着替えて朝食を食べ終えると、父の車でヒースロー空港に向かった。

到着すると多くの生徒が待っていた。


「How are you ,Elsa?」(調子はどう、エルサ?)

「I'm fine.Sorry,I forgot your name.Could you tell me your name?」(元気だよ。ごめんね、私名前忘れてしまった。名前教えてくれる?)

「I'm Josephine Robert.Please call me "Jo".」(私はジョセフィーヌ・ロバート。ジョーって呼んで。)

「OK,Jo.I can speak English well.」

(分かった、ジョー。私はイギリス語を上手に話せるよ。)

「本当?記憶はないのに言葉は憶えているのね。」

「失礼ね。ジョーったら。」

「まぁ、私も記憶が無いんだけどね。」

「まさか。私をからかっているんじゃないの?」

「嘘じゃないよ。もしかしたら何処かであってるかもしれないね。」



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