第16話 お絵板充実時代

 ネット友達リセット事件を経た私は、しばらくの間ネット人間不信に陥りました。ちょうどその頃は2ちゃんでネットウオッチャーが流行っていた事もあって、自分ちのサイトに書かれる掲示板の書き込みにも感情に任せたコメントをしないようにと、細心の注意を払っていました。


 ネットウォッチと言うのは、文字通りネット活動をしている人の動向をみんなでこっそり観察するネット上の遊びです。悪質ネットウォッチの場合、架空のキャラを作り出してウォッチ対象の人を騙しては、その人の反応をみんなで楽しもうって言う趣味の悪い事をしでかしたりもしていました。今でもやってる人がいるのかなぁ? とっくに廃れていると思いたいのですけど……。

 

 疑心暗鬼になっていた当時の私は、ちょっとでも怪しいと思った書き込みはみんなネットウォッチの可能性があると疑っていたんですね。実際、おかしげな書き込みもあったりしたもので。


 その疑心悪鬼の期間も過ぎて落ち着いた私は、新しいネット巡回先として、騒ぎになった人脈と別系統のネット知り合いのサイトに住み着くようになりました。そこでは皆さん暖かく出迎えてくれたので、それでようやく心も落ち着いたのです。


 そのサイトで私が何をしていたかと言うと、やっぱりお絵描きなんですね。そのサイトにもお絵描き掲示板が設置されていたので、毎日毎日絵を描いて投稿していたんです。楽しかったなぁ。今でも思い出せますよ、あの楽しかった日々を……(遠い目)。


 ちなみに私は絵を描くのがすごく遅くて、一枚描くのに平均2時間、長い時は4時間かけて描いていました。ドット単位の修正を平気でしてましたからねぇ。

 それだけ時間を掛けるので、作業ペース的に一日に一枚描くのが精一杯でした。

 

 絵のおかげで災難に遭って、絵のおかげで復活した。面白い話ですナ。

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