第27話
私たちは田舎の留守番役になってしまった。そして稲枝小学校に転校した。
赤田かめ先生は入学したその日に、肩にギャザーのある白いエプロンは田舎の子供には馴染めず、別物になるといけないので、直ぐに止めて腰から下の前掛けをする様にと言われ、翌日より紺絣(こんかすり)の前掛けをして平流から長い遠い松街道を歩いて通学した。
体操の時間には手の振り方、足の上げ方の模範となり、やはり田舎の学校はスムーズに溶け込む事が出来た。
学芸会の時は「京の五条の橋の上」と皆が歌うと牛若丸役の私は、「牛若丸は飛びのいて…」と一人で歌わされた。
この人様に田舎では、のびのびと過ごしていたが、只スペイン風邪を引き苦しい思いをした事が記憶に残る。(私の廻りでもこの流行り風邪で何人か亡くなった。)
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