第4話 リセット


未来人が過去にくる方法が記された記事があった。


そこには「未来人はタイムトラベルというなんらかの方法で、未来の状態のまま過去に移動する方法とタイムリープという記憶だけを残し過去に戻るという方法がある。それらの方法で我々の現代に来て目的を成す。」


そのように記されていた。


タイムトラベルをした場合は過去に自分自身も居るので現実味がなくピンとこなかったが、タイムリープという過去に戻りやり直すというのは、半信半疑ながら興味が湧いていた。


そのまま俺は、「タイムリープ 方法」と検索していた。


六芒星、オカルト、明晰夢、聞いたことのない言葉ばかりだったが戻れる方法があるならと試してみる事にした。


晴矢「過去に居た場所、その時の状況を正確に思い出し、過去に今いる世界での未練を無くし眠りにつく。そのまま明晰夢に入った後直ぐに食事を取りその世界でこれから生きていくことだけを考える。」


タイムリープできた後自分がどうなっているかは考えてはいけない。


必ずしも思い通りの世界に転生できるとは限らない。


普通に考えれば、その時の正確な状況を思い出す事も難しい。

転生した後の自分がどうなっているか考えない人間などいないとも思うが、俺が過去の小さな過ちのせいで、今の状況があった俺には悩む事などなかった。


そのまま直ぐに、アルバムを手に取り中学2年の春に戻るため眠りについた。


今までとは違う夢の世界だったと思う。


金縛りのような感覚。

何度も空中から落ちる夢や空気が薄い世界で落ちる瞬間も目が閉じれない。


家族の死を目の前で見る世界もあった。


自分が夢の中でいろんな世界を飛び回っているのだろうと思って仕方がなかった。


そしてそのまま目が覚めた俺は船酔いのように気持ちが悪く、脱水症状のような感覚に陥り直ぐに水を飲み落ち着いた後、時間を確認した。


晴矢「朝の5時か。」


冬にも関わらず冷房をつけて寝て居たため少し肌寒かったがもう明るくなって居た空を見つめながらまた明日試してみるかと思いそのままもう一度眠りについた。


自分のいる世界に気付かぬまま…。

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