美しく生きる姿

つきがせ

第1話 枯れない花

雨に打たれ、風に吹かれても、凛々しく花びらを散らさず一生懸命に生きる一輪の花が道端に咲いていた。

どこまでも美しく残酷な世界に生きる今、

私の中では一番美しいものは枯れないように、飛ばされないように根を下へ下へと伸ばし生きる花が綺麗に思えた部活帰りの道。


だが、

「枯れない花などないのだ」


それでも、どの花より美しく舞い散り枯れていくだろう。


私の母は『生きる』という事を語った。私の中学生の頃に。思春期であり、何もかもが面倒になった時に難しい事を語った。


自分の道を作るのは「自分」であり、いざ頼るとしたら「自分」なんだ。

「生きる」ということは過酷であろうとも自分に勝って「勝ち続ける」ために一生懸命生きる。


そんな私の母は、

「一番美しい人に見えた」


正しく美しく可憐に生きる。

『正しく生きる人こそ、立派な大人』



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