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『!!!!?!?!』
「寝ボケてるのか。どいつもこいつも」
ぼちん、と。
ココウェルの目の前で串刺しにされ止まった褐色が地面に落ち切らないうちに、更に飛来した一本の大剣がそのたくましい首を――――否。
「
べちゃり。
青白く光るひびわれた
「……………………」
全員が一斉に視線を城の出入り口に投げる。
ゴ、ゴ、と重い足音を響かせながら現れたのは――――真っ白なローブとフードで身を包んだ、白い
(……何?)
誰、ではない。
マリスタの脳内に最初に浮かんだのは、「何」という疑問だった。
そうさせたのは、この男の異様にすぎる見た目であろう。
アドリーやビージと同じか、それを超す身長。
いやに色素の薄い顔と髪。
フードで頭をすっぽりと覆い隠した出で立ち。
そして何より――――見ているだけで息の詰まる、圧迫と
そんな男が、総力をかけようやく打倒した褐色の大男を、あっさりと「消滅」させたのだ。
「……
「イグニトリオは?」
今この状況での、その質問の意図を理解できず、皆が押し黙る。
白き総髪の眼帯は、心底
「やられたのか? この程度の
「そういうお前も
ナイセストが言う。
男は彼を一瞥し、またも大きなため息を吐いた。
「このザマは何だティアルバー。日頃散々『最強』を謳いながら城一つまともに守れないのか。親子揃ってコレじゃ役者不足も大概だな。失望させてくれるものだ」
「お
ココウェルが歩み出る。
その顔を、傷だらけの姿を見て――――男は長身を折り、恭しく一礼してみせた。
「
「う、がは……ぁ……」
「!! ア――――アマセ君ッ!?」
「! ケイ、目が覚めて――」
「――――」
――男の
瞬間、
『!!!!!!!?』
「やめてください
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