2
――――
「何が――――ふさわしき肉体と魂だァァァァアアッッ!!」
「ディオデラ」が――――
立ち尽くすマリスタへ向け、拳を握りしめる。
「いつまで――いつまで我らを賊軍と見おろしているつもりだッッ!! 貴様等はそうやっていつもいつも我ら下々の者を――――ふざけるな、ふざけるなッッ!! その肉体と魂が腐れ切っているからッッ――――」
その拳に少女は、
「貴様等は滅ぶのだアアァァァァァッッッ!!!!」
マリスタ・アルテアスは――――絶対に負けるわけにはいかないと、思った。
(ッ…………、? あれ、衝撃が来ない――)
「何を呆けてるんですの。小娘」
「ッ――」
――はれる砂煙。
マリスタに繰り出された「ディオデラ」の拳は、イミア・ルエリケの
「諦めるにはまだ早いですわよ」
「――
「……我ながら、情けない姿を
「ボルテール兵士長。城の
破れたローブを口元に持ち、ガイツが
『ああ、見ていた。引き続き――そちらに増援は必要か?』
「……
『そっちに送るつもりだった救護班は
「当然の判断だ。それと――以後の軍の
『……了解。あと、らしくない弱気はやめろ気味が悪い』
「……」
『だが働き詰めだ。この仕事が終わったら少し
「……いいだろう」
「
「共に戦っていただけるのですね。魔術師長殿」
「今更でしょう……それにあなたはともかく、」
「……え?」
イミアが肩越しにマリスタを見る。
「――背中を預け
「――……ド派手ローブの下に、あんなバックリ背中あいた変態ドレス着といて何言ってんだか!」
「誰が変態ドレスですかワンピースですッ! というか裸ローブのド変態に言われたくありませんわよっ」
「変態上等ッ。変な奴同士――やっと肩を並べて戦えるってコトでしょ!」
「どんなリクツですのっ」
「……その変態には俺も入ってるんじゃあるまいな」
「負けられませんから」
マリスタが拳を手の平に打ち付ける。
目の前には、第二撃を振りかぶる
「ティアルバー君の言う通り。手も足も動く限り――――私はココウェルを守るマリスタ・アルテアスで在り続けるッ!!」
「……ええ!」
「――弱点は割れている。後は倒すぞ。この、クーデターの
「……無駄な
機神は、音を泣らした。
「俺ッ様とて気持ちは同じ――次の国にすべてを賭けておるのだからッ!!」
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