3
――鋭い声音がペトラの言葉を
その目に
「エリダ、
「そう、違うよ姉さん。あたしは協力したくて姉さんを呼んだんじゃない。協力
「協力――――
「うん。協力して欲しい、あたしに。あたし達の作戦に」
「お断りよ」
「…………」
「私はアルクスの
「うん、解るよ。そこを曲げてってお願いしに来たの」
「……バカにしてるの?」
「してないよ、本気。あたしは本気よ、姉さん。だから――――話すわ。
「――? 全部?」
ペトラの目が再度妹を
エリダは姉の目を見つめたまま大きく息を吸い込み、こみ上げる何かを
「全部話すわ。今あたし達がやろうとしていること――――
◆ ◆
「ビラ、もうバラまいてますからねー! いいんですよね、マリスタ!」
「うん!! ルール説明はもうやってるー!?」
「セイントーンさん
「よっしゃおっけー!! あとは
「
「ありがとシャノリア先生っ!」
「いやいや、僕まだ署名する気は
「もう少し待ってて! 必ず、必ずエリダが間に合わせてくれるからっ! だってそれが
◆ ◆
「…………
「……うん」
「使用魔法は
「そう。で、流れ弾での年少クラスの子とかのケガを防ぐために、アルクスが使わないでためこんでる、
「断る」
「――え、」
「情報ありがとう。まさか王女がプレジアにいたなんてね、それじゃあね」
「ちょ――――待ってよっ!」
エリダがペトラの前へと回り込み、教室の出入り口をふさぐ。
ペトラはエリダに目を合わせず、淡々と切り返す。
「
「わかってるよ」
「しかもプレジアに王女がいるだなんて――――
「それを怖がってるんだよ」
「問題ないわ。適切に利用すれば――」
「
「――……私達を?」
ペトラの瞳が揺れた。
ように、エリダには感じられた。
「そう。マリスタ――――アルテアスとイグニトリオ君に聞いたわ。
「本当の?」
「アルクスはこの事件をきっかけに、自分たちの地位や環境を改善しようとしてるんでしょ? その
「違うわ」
「。え、」
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