13
「ふざけんなッ!」
一人の怒号。
声の主――ビージはガイツの視線に一瞬
「先に横暴働いてんのはアンタらだろうがッ!! それが俺達にだけルールを押し付けようってのはどういう了見なんだよッ!!」
「口を慎め義勇――――「そいつの言う通りだッ!!」「
ペトラの声が、多数の生徒達によって押し流される。
ガイツも再度口を開こうとするが、渦巻き始めた
他のアルクス隊員たちも手が出せず、押し寄せる声の前で歯噛みしているのみである。
オーウェンはそんな中にあっても、娘から――
「学校長。どうか
頭を下げる赤毛の少女。
学校長が視線を上げた先には、二人のことを
――やがて、学校長は短いため息を
「……手段がどうあれ、彼ら
『!!――――』
「だが」
「――――え、」
マリスタが顔を上げ、驚きに目を見張る。
「これだけの数の意見がこれだけの熱意をもって届けられた事実を、捨て置くことは最早出来ない。ここでこの要求を跳ね付ければ、プレジアそのものへの評判に
「だ――妥協案、ですか?」
「まず、クリクター・オース、並びにフェイリー・レットラッシュの
『!!!』
「そして、既に経過してしまった拘束時間によって生じた、当人が参加する本日の催しへの多大なる不利益を
「学校長!!」
「これならばどうかな? マリスタ・アルテアス」
「――――――――――、あ、えっと……」
マリスタが視線をナタリーに送る。
ナタリーが、かぶった大きなニット帽を小さく
「提案を受けますっ――――ありがとうございますッッ!!!」
『ありがとうございます!!』
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