4
「その学生
「学生一人? 馬鹿を言え。現時点でのプレジア最高戦力のお前が何を言う。私達は
「剣を降ろせイグニトリオ!」「これは兵士長ガイツ・バルトビアからの指令なのだ!」「逆らえばお前も
「個人の一存と指令とは違うんですよご存じでした?……こんなことして、責任者への確認は取ってあるんでしょうね? あんたらがここに着いたのは夜中でしょう、許可を取ったにしては速過ぎ――」
「取ったとも。理事長――
「――――――」
ギリートの声が途絶える。
理事長――確か王国に
〝私の父さん、プレジアの副理事なの。プレジアが立つときにお金出したんだって〟
「――――マリスタの父親――――」
「連れていけ」
「――待った。アルテアス理事がいつ学長代理に?
「調子に乗るなよ。万年休みのお
「――――――」
再度、ギリートが黙り込む。
ようやく目の痛みが引いてきた。
しかし、これはどう暴れたところでダメなようだな。
「ありがとう、ギリート。もういい」
「!」
「クラスの連中に伝えておいてくれるか…………悪い、って」
胸の上から圧迫が消える。
と同時に腕を
扉の閉まる音。
外気の冷たさが耳から脳に入り込み、俺に状況を自覚させてくれる。
ああ、
◆ ◆
『……………………え?』
沈痛な面持ちで、シャノリアは再度口を開いた。
「…………アマセ君は、重大な
「何――――何言ってるんですか!!?」
『!!』
金切り声に近い叫びに、皆がギョッとして声の主を振り返る。
群衆を押しのけ、パールゥがシャノリアの前に立った。
「校規違反って何なんです!? 学祭期間中戻れないくらいの
「落ち着きなさいフォンさん――」
「ケイ君はっ!!――――生きてるんですよね?」
「え、」
「ケイ君は無事なんですか!? もしかして今度は、
『!!』
「
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます