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「――――きゃっ!?」
飛来する大きな
それより早くココウェルと
何かはうめき声をあげ、重い音と共にと地面に転がった。
「ぐっ……!!!」
「――――な、」
ココウェルが目を見開く。
視線の先に転がったのは――――彼女がずっと探していた、ケイ・アマセその人だったのだ。
何事かと振り向いた客の頭の上から、背伸びしたマリスタの顔が
さしものココウェルも
「ちょ……おま、大丈夫? 何が――」
やがて自分を
「何があった」。
それは、自分に影差したその男の――――ビージ・バディルオンの怒り顔を見れば
「立てよ。テメーにそうやって休んでる権利なんぞあると思ってんのかよっ、『
「っ!? ちょ、お前何やって――――!!」
圭より
圭は力無く手足を
「散々言ったよな俺達ァ、あぁ? 本番までには体調整えとけって。せめて
先程まで
場はすっかり、彼らの空気に支配されていた――――ただ一人、アヤメを除いては。
「――――――……」
「解ってるよな。テメーのせいで
「…………彼らには、これから謝罪に行く予定だったんだ。だから」
「ほぉ? 俺には――」
「バディルオン君ッ!!!?」
ビージのそれに負けずとも
ビージは一瞬
ココウェルが目を
「あ……クソイベントのメガネ女」
「何やってるか解ってるのあなたっ!!? 今すぐケイ君を――」
「ごめんねフォンさん。少し黙っててもらえるかな? 僕ら、いい加減もう限界なんだよね」
「お――オーダーガード君……!?」
予想だにしていなかった人物から想定外の感情を向けられ、パールゥが一瞬
「君も
「な――」
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