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「ああ。お前達は、
ゼタンは、まるで軽薄な若者のような笑みを浮かべる。
「お前は思ったろう。それを言うなら、この
「……ゼタン、お前は」
「そうともさ、これは無駄だ。時間の
「………………」
「そうとも、これは
「キモい」
クローネは、ただ嫌悪感を表明する。
俗語を理解するのに時間を要したのだろう、ゼタンはややあって――――飛び散る溶岩と共に、この上なく。
楽しそうに、
「……………………、 。
赤き切っ先が
最後の戦いは、激しく幕を開けた。
◆ ◆
会場の
観客のどよめきの中――――クローネとゼタンはそれらを足場としながら、観客の目の届く上空を
無論、俺達はどちらも
万が一にも、予期せぬ破壊で観客に怪我は負わせられない。
つまり、岩から岩への
風に乗りながらの移動には、慎重で
リフィリィによれば、
全くとんでもないことを要求してくる
……ともあれ、本当に気にせねばならないのはそこではなく。
「っ……!」
予定された動きをなぞるだけの、いわばダンス。
しかしそれさえ、今のこの身体には負担が大きい。
〝イラつくな。心静かなら、呪いはさして
呼吸を切らすな。
そんなものは全て二の次にして――――今この瞬間を、乗り切ることに集中しろ。
そして――
「…………」
「っ!?」
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