12
「なんだじゃねえ! オメーがこんな大人数を自分ちに押し込めてんのが
場所は俺の家。
トルト、ロハザー、マリスタ、シャノリア、ビージ、テインツ、ヴィエルナ、チェニク、そしてナタリー……名を呼び上げるだけでも暑苦しい濃過ぎる
「怒鳴るな。今全員に茶を配り終わったところだ」
「バカか!? 悠長に茶ァしばいてる場合じゃ――」
「ロハザー。これ美味しい」
「あ? 茶にうるさいお前が何言ってんだよヴィエルナ、こんなもん売店の
「
「……ああそうかよ、そういやあいつが居るんだったな」
「
「まったくだね」
茶を
お前ら
「ケイ。早く話して」
居住まいを崩さないまま、シャノリアが俺を見る。
何やら不調だったようだが、もうその気配は感じられない。
とはいえ――
「――分かった。じゃあ……まずは、ありがとう」
『っ……?!』
素直に、頭を下げる。
どすん、とビージが膝を立てた。
「オイやめろ。ヘンに
「いやそんな風には見えないぞ、ビージあれは。感謝してるなら素直に言えよ」
「テインツッ!! おめ――」
「僕はお前に感謝してる。オーダーガードの者として、恩を感じている。正直な気持ちだ」
正座の姿勢のまま体をずらし、壁に背を付いて立つ俺に寄ってくるテインツ。
「それに……悔いてもいる。自分のことばかりで、外に、周囲の者に目を向けなかった僕自身を。だから、もしお前が――」
「解った。解ったよ。みなまで言わなくていいから」
テインツの前に座る。
しばらく言葉に迷ったのち、――これだけ告げることにした。
「憎んだり憎まれたり、色々あったが。……俺は今直面してる問題に、この
「ケイ!」
「
「…………え?」
マリスタの肩をローブがずり落ちる。
茶を飲んだナタリーが
「んなこったろうと思った。お前はそういう曖昧なモンには縛られねぇクチだ」
「そんなことない、と思うけど……」
「
『お茶だけに?』
「言うなってそういうの!! 空気読めアホヴィエルナッ!! そしてそこのアホお
「ご、ごめ。言わずにはいられなくって」
「うっせ黙れッ。ったく……で? ホントのとこは何なんだよアマセ。なんか打算があんだろ?」
「ああ。……ビージ、チェニク、テインツ、ロハザー。もう一度、俺とケンカをして欲しい」
『……あ?』
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