13
「平民」に流れがちだった風紀委員達の目が、一様にシータへと集中する。
「……でも、メルディネスさんも、たしか。貴族、だったよね?」
「見ろよ。やっぱ襲われてんのは全員貴族じゃねぇか! 助かったキースだってそうだ!」
「だとしても」
がなるビージを
「『なぜシータ・メルディネスだけが、
「っ……クソっ!!」
……それがいいだろう、と俺も思う。
圧倒的に情報不足。今はどんな判断もきっと
〝単なる観光・
――――本当か?
いいや、本当だとも。
結局俺にも、あいつらの正体がハッキリ分かっているわけじゃない。早計なのには変わりない。
〝君の心を乱す事実のすべてを、今後知ることは一切許さない。何一つ、知ってはいけないよ。アマセ君〟
……そうだ。
しっかり、見なければ。
「とにかく、もっと情報が欲しいよね。リコリス先生、彼ら、目覚める見込みは?」
「
「そうですか――ってことは、ひとまずは目覚め待ちになるんじゃないかなぁ。それからじゃないと前に進めないよ。……というわけで。目下僕たちが片付けなくちゃいけない問題は……校長先生」
ギリートが
「率直に聞きますね。やめます? 明日からの
……皆が皆、クリクターを見る。
ギリートの言葉は
敵の狙いが判明していない以上、今のまま祭りを続ければ最悪、プレジアの関係者以外から
これ以上の犠牲を出さないためにも、祭りの中止が最善であるように思われる。
目を閉じていたクリクターは、やがてその厚みのある
「いいえ。大魔法祭は続行します」
「ど――どうして!」
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