第9話

最近の彼女、と言えば、少々退屈を感じてるらしい。


贅沢な悩み、ではあるが、彼女の仕事は、病院みたいなもの通いである。


それが、普通の人と違うということに劣等感をかんじているのも事実であるらしい。


だが、やっぱり贅沢なほうである。


夜中に小説を記しているのも時間をもてあましているからだ。


不眠症である。以前にも記したけども。


もちろん服薬もしてる。


本音では、普通の人〈という表現が適切か否か分からないが〉仕事をしたいと言ってる。


彼女は、アラサー半ばにして怒涛のごとく過去の記憶が蘇ったらしい。


本人は病気として理解が及ばなかったらしいが。思いだしてししまった。


端的には義務教育期間中のイジメが酷かったという。


だが、せっかく、子供らの学校に程近い恵まれた環境にあるので簡単に引越しには踏み切れない。


アトピーも完治までは、何年かかるかわからない。本人の望む仕事は出来ない。


治療のストレスで眠り続ける日々だ。子供の面倒は主に僕がみてる。


しかしここまでよくなったのだから、本人の努力で随分マシにはなった様だ。


僕は、運河が良かった方であろう。両親は他界してしまったが。


彼女は、気の毒としか言い様がない。


そして、名医のそろう大学病院でのこと。


「娘さんがこんな状態尾でも連れて帰りますか?」即答で「連れて帰ります。」


というやりとりがあったらしい。


その前に、とある名医から「こんな状態〈栄養状態の悪い状態〉ならば脳に障害があるのでは?」のはっきりしたひとことで父親が原を立てて発達障害〈当時では小人病〉の治療を打ち切ったらしい。


看護師さんの、「お買い替え意がまだですよ?」は、慌てて支払ったらしい。お笑いではない。金払いの良い小金持ちの家庭である。


発達障害ということで、点滴だけは、うけたらしい。涼しげな風の吹き抜ける七月のよき日に母親の付き添いで目覚めた。


一泊でも泊まれたら上げ膳据え膳で一食は耐えられたのかな?って語る。


あまりにお仲が空いたときはボックス地っシュとちぎって食べたり、花の蜜を吸ってたらしい。


ティッシュには味がなかったと語る。そんなものを腹の足しにしたことはないけども。


空き時間は、趣味のデッサン、自作小説、趣味が唯一の救いだ。


記憶喪失で、アラサー、いろいろ、いろいろ、虐待と言う名の犯罪を思い出しだ彼女は真剣に悩んでた。


メンタルの主治医には、湿疹ならば掛かりつけに早く通ってくださいと言われる。


僕は、元よりの明るい性格の彼女の性格であるのならば、殆ど生まれつきのメンタルの病気を治して元の明るい性格の彼女を取り戻して欲しい。


プレッシャーをかけるつもりで言いたい訳ではないのだが、頑張って欲しい。


当たり前以外の何者でもない。


最近の話題と言えば、結局彼女の病気の話へ終止をせざるをえない。


のだが、メンタルで言えば、やはり脳内物質のバランスやホルモンにかんけいをする総合的なものである。


結論を先に立てればやはり、徐々に、本当にゆっくりではあるが、回復には向かってる。


自然治癒力のなせる技である。


僕の視点では殆どが、メンタルが、悩みの種だが、彼女は部分的な火傷を気にして、過去に細菌感染で神経を食い潰す激痛がトラウマらしき様になってから、湿しんとメンタルの酷い時には一歩も外に出ようとしない。


土いじりをするわけでもないのだが、それだけ苦痛を伴ったのであろう。


専門的な話しになるけども胎内の白血球、細菌、戦ってる内は、ある程度、神経を刺激して激痛が伴う。


それで命の危機に晒される事はないのだが、例せば、歯痛の痛みと同じで、本人にとっては辛い事この上ない。


当時は、殆ど、ネット環境の無かった彼女は、抗生物質の知識もなく、一人で眠りへと落ちるまで苦しんでた。


翌日、僕は、市販の抗生物質軟膏(非ステ)。を、最寄のドラッグストアで購入をして彼女へ渡した。


使用した感想は、「すごく良く効いたよ!これで治るかもしれない!」だった。


彼女は、10年を余裕で超えても完治には至らないのは大凡予想がついてたことなので黙って聞いてた。


そして、ここ数日の内、同じ苦しみが襲ってきたらしい。


原因は不明。考えうるのは、いつもの拒食で栄養失調状態。そこを、細菌に付け狙われたと見られる。


昔の火傷の後が、表皮から近くまで出で来て、あれ?痛い気がする、から、突然の激痛。


パニックになりかけながらも病院への準備を勤しむ彼女を横目に子どもらふたりを連れ出した。


娘の前で、叫ぶ程の指の痛みだったらしい。ならばなおさら、娘も困ってしまってただろう。


総合病院へタクシーをに付くまでの間、ネットで調べたら偶然過去に戴いてた家中にある歯医者の抗生物質、ロキソニンや市販薬の鎮痛剤をかき集めて病院に向かった。


抗生物質が大きく助けになって効けばしゃべれる程度の足りなければ痛みを歌える感じだった。


ムダにプライドの高い彼女は、片手が使えなければ、支払いも運転手さんに頼むことが出来るのもしらなかった。


出産時にはそれをやったはずなのに。


病院では、普通に普通の救急外来。


待たされるのも予測済みだったので、抗生物質をちょいちょい服薬して凌いでた。


看護士さんの受診の後に、医師の受診。


看護士さんになぜか、抗生物質軟膏の服薬を留められたけども、医師が、「使用して良いですよ。」


ステロイドと間違えたのだろうか?火傷の後にステロイドはありえあないので心配で声かけをされたということにしとこう。


結局、往復タクシーで、貰った薬は、胃薬。


早く治したいだけなので、大げさに片手づつ、手袋だけでなく、包帯でも実践を試みるつもりらしい。


これならば、外部からの細菌感染は防げる。


内部の細菌は、抗生物質を常備すれば対応出来る。


因みに、彼女のステロイド皮膚症。(アトピーは、脂漏性湿疹の誤診の可能性が高い。でなければ、ステでこんなにも苦しむこともなかっただろう。)


繰り返し、うちは、お寺の檀家なので、御住職様へ病気平癒の祈願を願い出てる。


僕も、家族も、明るい性格で、その表情を、見せてる彼女をみてる時が、幸せで好きなのだから。

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