第77話 臆病者に降り注ぐ
静かな大地に星が降り出した
とめどなく流れる光はまるで雨のよう
何も出来ないままただ空を仰ぐ
僕の体に降り注ぐ愛のカケラ
手を伸ばせば掴めそうなその光を
掴むことなくただ見ているだけの僕は
たぶんひどく臆病になっているのだろう
この絵を焼き付けるためそっと目を閉じた
音もない深い夜に立ち尽くして
目を閉じたまま見える景色はただの幻想
手に入れたいモノと手放せないモノが
僕の周りをゆらゆら踊り続けていた
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