第72話 冬の夜

枯れ葉ひらひら宙を舞い

その命の終わりを憂う

震える足を隠すよう

逆らう痛みを帯びた風


移り変わる季節の中で

そっと呼ぶ名は闇に消え

冷えた空気に身を晒し

浮かび上がる漆黒の影


迎える新しい季節に

願わくば柔らかな色彩を

この暗がりの中でただ

思うは通り過ぎた花


密やかに愛を滲ませて

芽生えるまだ固い蕾に

ちらちら揺れる街灯が

有るか無きかの火を灯す



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