第52話 泣き笑い
傷だらけの手をそっと包んで
隣にあるぬくもりを伝えたいのに
どうしてか全てを壊してしまいたくなる
この胸の奥の衝動を
キミは笑って受け流すから
その無防備な首筋に
手を掛けそっと力を込めた
それでもキミは震える体を
やさしく抱きしめてくるから
二人で泣きながら笑った
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