第6話 なないろ

雲の切れ間からのぞく陽が

弾む朝露に反射して

零れ出す七色のリズム


私はそっと両手広げて

風に消えゆく色を集める

儚く散ってしまう前に


静かに揺らめく色彩は

頼りなげにこちらを見やる

まるで寂しいと言うかのように


その命を握りしめたまま

不甲斐ない私は立ち尽くす

ただ暗いアスファルトの上で





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