中学最後の合唱コンクールに向けて

一歩ずつ

 少しずつ秋めいてきた10月中旬。

 小学校や幼稚園の課外学習や遠足が日替わりであり、その準備でバタバタと忙しい日が続きました。

 次女に話した通り、11月初めの三者面談までに自分の気持ちを固めようということで、色々と話し合いました。

 中学校から三者面談に向けて提出するようにとピンク色の紙を持たされてきた次女。将来の目標、将来就きたい仕事、志望学校、その理由などを書いて提出するよう書かれていました。

 どうにかしなければねぇと思いながらも、提出期限まで少し時間があったので、土日にでもゆっくり話そうかという話をしました。


 さて、この頃の次女ですが、まずは夏休み前には達成出来ていた給食時間からの登校を目標にしていました。

 朝目が覚めた後、服薬、朝ご飯を準備して食べさせ、体調を見ながら着替えて、12時35分からの給食にできる限り間に合うように登校。これが案外難しく、大変でした。

 以前よりはよくなったものの、朝食を食べ終わる時間が11時台後半だと、お腹がいっぱいで給食を食べられないということで、泣く泣く給食のお断り電話を入れました。私は給食便りを見ながら、今日のメニューは○○だよと具体的に言って、どうにか給食を食べるよう促しました。しかし、お腹がいっぱいだったり、具合が悪かったりすれば難しいのは言うまでもなく。週の半分ほど食べれば……という悲しい状況が続きました。


 それでも、給食の時間から学校へ行き、部活をして帰ってくる日が多かったのも事実です。

 他の部は殆ど3年生は引退していましたが、美術部は10月末まで活動がありました。合唱コンクールと同時に開催されている文化祭への作品出品があったためです。去年は部活に顔出しも殆ど出来ず、設計図段階で終わっていましたから、そう考えればかなりの進歩ではないかと思います。

 また、日によっては歩いて帰ることもありました。

 天気の良い日、部活のない日、というのが条件でしたが、家まで歩いて帰ってきました。

 これも、かなりの成長だと思います。


 10月27日土曜日の合唱コンクールのため、授業終了後には合唱練習が毎日のようにありました。


「合唱練習には行こう」


 体調が悪く、給食に間に合わないときも、とにかく合唱練習にはと、そういう声がけをしました。

 歌を歌うのは好きなわけですし、自分のクラスの合唱にも納得がいっていなかったようなので、相当積極的に参加していたように見えました。


 この頃から少しずつ、間に合えば午後の一時間程度授業に出られるようになってきました。

 以前は不登校の子どもなどのための特別教室に通っていましたが、直接自分の教室へ向かうことが多かったようです。給食も、間に合うときは自分の教室で食べていたようです。


 本当に一歩ずつですが、着実に成長しているような気はしましたし、本人も実感していたのではないかと思います。

 しかし、体調が良いからと調子づくと、後で色々と反動があるのが困りものです。

 結局週末にまた、ちょっとした出来事があったのでした……。

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