心療内科とうさぎのチロル
試行錯誤
通院は2週間に一回のペースで行いました。
薬も、どれが一番合うのか探るため、何回か変更していただきました。
とある薬を飲んだときは、急激に具合が悪くなって益々動けなくなったため、使用を止めました。ある薬は思ったほど効果がなく、効きやすい薬に変えていただきました。
心療内科の先生は、体の調子について尋ね、具合が悪いようならそれに対して薬を出す、良い方法がないか相談に乗ってくれる、という感じです。
一方で、カウンセリングの先生は、不安や不満を聞き出し、心の落ち着きを取り戻そうとしてくれる柔らかな存在でした。
通院すると、まず次女がカウンセリングに呼ばれます。本人と先生の二人だけで30分程度込み入った話をしていたようです。最初は緊張がほぐれず、なかなか喋らなかった次女も、次第に自分の好きなことや楽しみにしていること、家でどう過ごしてる、家族、学校、勉強のことなどを話していったようでした。解決方法を探ると言うよりは、よりよい方向に行くよう、話を聞いて心の持ち方をアドバイスしてくれるような感じです。
カウンセリングが終わると、今度は付添の親だけが呼ばれ、次女がさっき何を話したか、ザックリと知らされます。本人が話して欲しくないだろう情報は、多分ここで上手に伏せられていたのではないかと思います。親と話の齟齬がないか確認するために、もう一度そのことについて聞き取りがなされます。そして、生活や声のかけ方についてなど、アドバイスを受けます。
終わったら今度は診察に移り、薬を処方していただきます。
大体全部で一時間くらい。薬局に行って帰る時間まで考えると、大体2時間近くはかかっていたように思います。
8月22日火曜日から始まった新学期、次女はやはり体調を崩したままでした。どうにか体調をと思っていたにもかかわらず、朝起きれず、怠くてグッタリする日々が続いていました。私の仕事が早く終わった日の夕方に数回学校に行っただけで、自分の足で通うことは全く出来ませんでした。
9月に入っても同じ状態が続いていて、周囲がとやかく言ったところで、コレといって変化は起きません。
次女は殆ど2階に上がること無く過ごしていました。
一日の移動距離が百メートルにも満たない日が増え、このままでは運動不足で動けなくなってしまうのではないかと思うほどです。
稀に休日、長女と長男が近くの公園まで次女を連れ出したり、散歩させてみたりしていました。帰ってくると、疲れたと言いながらスッキリした顔をしていたので、やはり外に出ることは大事だなと思いました。
休日の買い物に付き合わせてみたり、いやいや言われながらも土曜日の習い事に引きずっていったりと、本人が少しでも身体を動かせるようにと、色々考えました。
朝早起きしたら、長女と一緒にコンビニに買い物に行ってきていいよ、とか。
好きなアニメは朝方見放題にしようか、とか。
カウンセリングの先生は、「○○出来なかったら○○」という懲罰方式より、「○○出来たら○○」の報酬方式の方が、やる気も出るし、心も上向きになるのでは? と話してくださいました。
実際、小さい子の相手をするときは「出来たらご褒美」なのに、ある程度大きくなった途端、「約束を守れなかった罰」というのは、子どもにとっても大人にとっても納得のいかないことだと思います。私たち日本人はどうしても後者になりがちです。それならばと、色々考えました。
しかし、どうにかして次女に生活リズムを整えて欲しいという切なる願いは、なかなか叶いません。
それどころか、迫り来る次の難関に戦々恐々としてきていました。
実は、9月後半、私の長期出張が予定されていたのです。前泊で4泊4日、丸々一週間仙台に行かなければなりませんでした。
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