青春の群像(第3部)78 弓ヶ浜で僕と亜子はライフラセーバのバイトをやっており、村田さんは僕達がお世話になっている妙心寺の隣に住んでいるんだよと言うと、それではお鶴様のいいなずけ


青春の群像(第3部)78


弓ヶ浜で僕と亜子はライフラセーバのバイトをやっており、村田さんは僕達がお世話になっている妙心寺の隣に住んでいるんだよと言うと、それではお鶴様のいいなずけだった村上真一、

さんの御子孫の方で、この前米軍のヘリの搭乗員を救助したのは、貴方でしたかと言うので、そうですと言うと、奥から女性が出てきたので、ママがチーママの蘭さんですと紹介すると、


名刺を出して蘭と言います宜しくお願いしますと言って真一の左隣に座って、ママが水割りを作ったので再び乾杯したのです、蘭が村田さんは会社員ですかと聞くので、東海精機と言、

う、レンズを作っている会社に勤めいますと言ったのです、真一さんは学生さんと聞くので、ええ、大学で物理を専攻していますと言うと、まあ、難しい学部なんですねと言うので、

核融合が専門なんですが、


以外と理屈は簡単なんですよと言うと、核融合と言うと原子爆弾の作り方を学ぶのですかと聞くので、核融合と言うのは、原子炉の中で起こる現象の学問です、その一つが原子爆弾で、

平和利用は原子力発電、原子力船に使用されるものです、原子炉と原子爆弾の違いは、核融合の規模の多きさ、すなわち爆発力の違いなんです、原子炉は燃料棒の電子のバランスを、

崩すと、


核融合を起こして発熱するのです、この熱を利用して水を温め蒸気にしてタービンを回して、動力とするわけです、したがって小規模の爆発をさせて、これを制御するのですと言って、

こんな話は面白くありませんねと言うと、蘭がいいえ私もソール大学で数学を学びましたから、凄く興味があります、どうぞ続けてくださいと言うので、そうですかと言って、この、

核融合を制御するのが、


制御棒と言われている物でして、これを原子炉に入れる事により電子のバランスが崩れて臨界点に達し核爆発するのです、したがって制御棒を引き抜けば電子のバランスが均等になり、

核爆発が収まるわけです、この時に発生するのがプルトニュームと言う物質で、原発を稼動させると沢山のプルトニームが発生します、これを再利用すれば簡単に原爆を作る事が出来、

るわけです、


日本では福島を始めとして多くの原発が作られます、すなわち、そこから出たプルトニュームで原爆を作る事ができる、核潜在保有国となるわけですと話し、たとえば男5人対女5人な、

ら喧嘩は起きませんが、男5人対女2人になると男達で奪い合い喧嘩が始まるわけです、核融合はこの理屈と同じようなもんですと言うと、蘭がなる程電子の+が男で-が女と言うわけで、

すねと言ったのです、


何年生と聞くので4年生で卒業したら大学院に行こうと思っているよと言うと、将来は教授になるのと聞くので、さあ、それは分らないなあと水割りをグイ飲みしたのです、それとなく、

首筋をみると二つのホクロがあります、間違いなく少佐です、蘭さんは水原ではなく北の出身でしょうと言うと、どうしてですかと聞くので、昔の事ですが朝鮮半島は新羅、百済、

高句麗に分かれていたのです、


新羅が今のソールの下あたりまでで、百済がそこから水原の下あたりで、高句麗は釜山周辺と言う小さな国だったのです、ママの顔は狸顔で蘭さんの顔はキツネ顔です、それでそうでは、

ないかと思ったのですと言うと、李王朝が朝鮮半島を統一した時に混ざりあったのですよと言うので、そうですか、蘭さん本名はキムソンフアさんですねと笑うと、立ち上がろうとする、

ので、


左手で左の太もものナイフを抜き、テーブルに置き、こんな物騒な物を足の太ももに装着するとはと言うと、ナイフを取ろうと立ち上がったので手をねじ上げて、村田と亜子に入り口、

にと言うと、入口に下がったのです、捻って足で蹴飛ばして手を放すと床に転がったのです、お前は何ものだと聞くので、お前達が墜落させたヘリの乗員を助けた者だよと言うと、公安、

のデカかと言うので、


違うがお前達がレンズを盗み、村田技師を拉致しようとしているので、こちらから挨拶しに来たのさ、ソ連の原潜はもう相模湾にいるのだろうと言うと、奥の方から3人の男が出て来て、

ナイフを構えたので、真一は警棒を伸ばして構えたのです、1人の男が突っ込んできたので、刺してみろと言うと、え~いと腹を突き刺したのです、腹には刺さらず持った手が刃先に、

滑り自分の手を切って、その男はぐわ~と言ってナイフを落とすと、


手から血がしたたり落ちて、うずくまったのです、次ぎの2人が襲い掛かったので警棒で手と足を打ち据えるとナイフを落としたので、踏み込んでズボンの後ろに手をやりはさんでいた、

3人のトカレフを抜き出して、入口に投げたのです、3人はそこに転がり、蘭がおのれと反対の足に挟んでいたナイフを取り出したので無駄な事だと手と足を打ちすえるとこれもナイフ、

を落としてうずくまったのです、


蘭が私の負けだ好きなようにしろと言うので、これでお前達は銃刀法違反、殺人未遂で最低8年は刑務所行きだ、釈放後強制送還されて北に帰れば銃殺刑がまっているぞ、しかしこれく、

らいで角を引っ込められると面白くないんだよ、そうそうに立ち去って、次ぎの手を考えろ、このアジトは二度と使えないだろうと言ったのです、くそ~、このまま逃がすと後悔する、

ぞと言うと、立ち上がり入り口から出て行ったのです、


ママは青ざめています、ママと女の子達を座らせて、ママのお父さん、お母さんは大丈夫ですよ、いま頃はウラジオの日本大使館で保護されているはずです、明日はチャーター機で羽田、

に着き、公安があの連中が北に戻るまで保護します、外務省の特別許可によりお父さんとお母さんは貴方と一緒の住む事ができます、北に人質に取られて協力させられていたんでしょう、

が、それも今日でお終いですと言ったのです、


亜子に外の公安を呼んで来てくれと言うと、呼びにいって1人が入って来て、公安の津川ですと言うので、もう1人は後をつけていますかと聞くと、ハイ、次ぎのアジトを突き止めます、

と言うので、そこに落ちているトカレフと、島にあったタバコの吸殻と指紋を照合して下さい、指紋が一致するはずですと、ビニールに入った吸殻を渡すと、鎌倉署で調べますと言うと、

出て行ったのです、


ママに奴らの持ち物はと言うと、奥の部屋にありますと言うので、持ってきてもらうとリックサツクが3個あり、中にMK47の分解したものと、予備の弾倉に日本円で300万(現在の3000万)、

が入っていたので、その金をママに渡して色々と人助けをしている事は妙庵さんから聞いています、それに使って下さい、警察に押収されたと思い彼らは取戻しには来ませんよと言うと、

良いんですかと言い、


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