青春の群像(第3部)52 その頃根元は赤坂の料亭で伊東と密談していたのです、根元が君も知っている通り羽田空港の拡張では1000億からの金が動く、そこで事務次官を抱き込んで基準価格を手


青春の群像(第3部)52


その頃根元は赤坂の料亭で伊東と密談していたのです、根元が君も知っている通り羽田空港の拡張では1000億からの金が動く、そこで事務次官を抱き込んで基準価格を手にいれようとした、

が堅物な奴で承知しないのだ、噂には聞いていたがあれは無理だと言うと、伊東が女を抱かせて写真をとり脅かせばと言うと、あいつはそんな手には引っ掛からないよ、そこでターゲット、

を入札課長にする、


事務次官の子飼だが、こいつなら引っ掛かるだろうと言うと、それなら銀座の蜃気楼に連れて来てください、息のかかった女にホテルに誘わさせ、あれをやっている写真を撮り、踏み込ん、

で、うちの若頭の女に手をつけたとして、慰謝料300万を要求しますよ、払わないばあいは写真を家族や役所にばら撒くと脅します、先生は課長を喫茶店に呼び出して話をしていてくだ、

さい、


そこで金を要求しますので、先生が我々を警察に通報するぞと脅かしてください、我々は引き揚げますので、その後課長に訳を聞いて相談に乗ればいいわけですと言うと、わかった、君と、

私がつるんでいる事はくれぐれも知られないようにと言うと、先生が懇意にしていたのは関東連合でしょう、わしは日本興業の傘下ですから、事務次官も入札部長も知りませんよ、課長は、

厳正な事務次官にも入札部長にも話しませんよ、


これを機会にわしと宜しくお願いしますよと言うので、勿論わかっている、関東連合の中野とは手をきったので、これからは宜しく頼むぞと乾杯したのです、明日でもつれて行こうと言い、

多分事務次官は彼らには私が基準価格を教えろと言った事は話していないだろう、その辺は口の堅い律儀な奴だからなと言い、後は岩村建設の磐田を同じ方法で抱き込めばいいわけだと笑、

ったのです、


磐田とはどんな男ですかと伊東が聞くと、真面目な奴で奥さんとは別居しているが、岩村建設のスキャンダルとして週刊誌に流すと脅せば、言う事を聞くだろう、直接金を要求するわけで、

はないので、入札課長と私は金は受け取っていないことになり、2人が口を割らない限り発覚の恐れはない、美人局をやらせた女は事が終ったら処分するんだなと言うと、分っています、


薬づけにしてある女がいますのでそいつにやらせます、何でも言う事はききますよと伊東が言ったのです、絶対に警察にかぎつけられるなよと根元が言うと、東京湾にコンクリート詰めで、

沈めますので大丈夫ですよと笑ったのです、真一は昨日日本酒を飲みすぎたみたいで頭がガン、ガンするので昼まで寝ていましたが、治らないので薬局に行くことにして着替えてアパート、

を出たのです、


薬局で薬を買い水を貰って飲み、いつもの定食屋に入って席に座ると、親父がニラレバ定食かいと言うので、いや、頭が痛くて胃がむかむかするので薬をのんだばかりだよ、コーヒーでも、

いれてと言うと、女将さんがさては飲みすぎたな、薬なんか飲んでも治らないよとコップにいれた赤い物を出したので、匂いをかぐと梅酢です、これを飲むのと聞くと、ここで飲んでは、

ダメだよと、


首からエプロンをかけて、トイレにはいり鼻をつまんで飲みな、胃液が一杯出ているんで気持わるいんだよ、これを飲むと胃の中の物が一気に出るので、楽になるよと言うので、トイレに、

行き、鼻をつまんで流し込んで、すげ~スッペーと言う間もなく、凄い吐き気がして口と鼻から飲んだ梅酢が溢れでたのです、前かがみになると一気に出たみたいです、ふ~とため息を、

つき、


顔を洗ってうがいをして借りたタオルで顔を拭くと、すっきりして頭の痛みも取れたのです、トイレから出て叔母さん、すげ~、一辺に治ったよと言ってエプロンとタオルを返すとこれが、

一番聞くんだよ、胃が空っぽになったのでさあ飲みなと水を渡したのでゴク、ゴクと飲んで美味いと言って、これなら食べられそうだなとレバニラ定食を頼んだのです、親父がハイと返事、

をしたのです、


そうか気持悪いのは胃に何も入っていないのに、胃酸がたまっているのかと言うと、叔母さんが昔からある先人の知恵だよ、毒物を吐かせるのにも有効だよ、梅酢は何処にでもあるからね、

と笑ったのです、凄~い、良い事を教えて貰ったよと言うと、親父がハイお待ちどうとニラレバを出したので美味い、美味いと食べたのです、店の隅に女の子が座っているので、あの、

娘はときくと、


こんどここで住み込みで働く事になった玉枝ちゃんだよ、こっちにおいでと呼んで、常連さんで村上真一君ですよと紹介するので、宜しくと言うと、白神玉枝ですとペコりと頭を下げたの、

で、おじさんコーラ頂戴と頼んで座りなよと言うと、座ったのでコーラをコップに注いで渡したのです、ありがとうと言って飲んで美味しいと笑つたのです、叔母さんがここで働いて高校、

に行くのよ、


忙しいのは夕方からだから学校に行く時間はありますと言うので、そうか、国はと聞くと新潟の山奥ですと言ったのです、それでは今15才かと聞くと、そうですと言ったのです、叔母さん、

が真一君は大学4年生だから、勉強を教えて貰いなさいというと、お願いしますと言うので、わかったと返事して、東京は始めてと聞くと、ええ、まいごになりそうで恐いですと言うので、


それでは今日は暇だから東京を案内しょう、叔母さんいいだろうと聞くと、ええ、玉枝ちゃん案内してもらいなさい、今日はゆっくりでいいよと言うので、それでは夕食を食べたら返し、

ますよと言って、2人で駅に向うと、おどおどしながらついて来るので、心配しなくてもいいよと手を握って、放しては迷子になるので駄目だよと言うと、ハイと恥ずかしそうに言った、

のです、


それではまず東京タワーだね、その後は銀ブラだと言うと、銀ブラって何ですかと聞くので、銀座をブラ、ブラ散歩するのさと言うと、ああと頷いたのです、浜松町で降りて東京タワー、

までは少し歩くよと言うと、歩くのは田舎でなれているだ、小学校までは二時間もかかかっただよと言って、すみません、田舎弁がでちゃったと下を向くので、良いんだよ、僕も九州の、

田舎出身だよと言うと、


どこですかと聞くので、宮崎の日南の城田と言う田舎町だよと言うと、日南は聞いた事あります、新婚旅行のメッカなんでしょと言うので、ああ、フエニックスが街路道に沢山あり、海、

が真青でとても景色のいいところだよ、もっとも僕の実家は海から4kは離れているけどと言うと、雪なんて降らないんでしょうと言うので、何年かに一度は降るれど積もらないよ、雪が、

振ると珍しくて学校が休みになるんだよと言うと、


いいなあ、おらが村は冬はスッポリ雪に埋まるだよと言うので、スキーができていいじゃないかと言うと、スキー場はないだべ、隣町にはあるだがと言うので、スキーは滑れるんだろうと、

聞くと、勿論だべ滑れない子はいないよと言ったのです、話していると着いたので玉枝が下から眺めて、大きいと驚いていたのです、キップを買い最上階の展望台に行き窓の外を見て、

すご~いと感激の声を上げたのです、


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