青春の群像(第3部)42 懐柔策と言うわけですか、警察がよく黙っていますねと言うと、戸村組の傘下にあるのは全国に20団体あり総勢350人の構成員がいます、この者達が統制を失うと大変な


青春の群像(第3部)42


懐柔策と言うわけですか、警察がよく黙っていますねと言うと、戸村組の傘下にあるのは全国に20団体あり総勢350人の構成員がいます、この者達が統制を失うと大変なので警察は目を、

瞑ったのですと言うので、中野さんの思惑通りと言うわけだと言うと、今時暴力によるシノギなんて無茶ですよ、あいつは今までも関東連合を何回も危機に落とし入れたのです、バック、

には、


私の台頭を良く思わない、オジキたちがついているので、私も手を出せなかったわけです、警察も目の上のたんこぶだったのでしょう、丁度よかったと言うわけですよと言ったのです、

まあ、それはそうですが、さすがに陸大出のインテリですね、特務機関出と言う事あって抜け目がないと笑ったのです、鎌倉病院に着くと妙庵と良子が迎えに出ていたので、私が村上、

でこちらが戦友の中野さんですと紹介すると、


わざわざのお見舞いありがとう御座いますと頭をさげたので、中野が上海ではお母さん共々大変お世話になったのです、果物でもと思いましたが、食べられないかもと思い、バラの華、

にしましたと言うと、母が好きな花ですありがとうございますと受け取り、病室に案内したのです、病室に入ると中野が久方ぶりです、病気と聞いてお見舞いにきました、早く少佐が、

見つかるといいですねと言うと、


ありがとう御座いますと笑みを浮かべたのです、真一に村上さんですね、お鶴様の事は妙庵さまから良くきいています、澄んだ目をした好青年と言っていましたが、思った通りの人でし、

た、今回はお手数をおかけしますと言ったのです、妙庵が上海での積もる話もあるでしょうと言うので3人は外に出て、病院の屋上に行ったのです、良子があの人はお父さんでしょうと、

言うので、


分りましかと聞くと、顔をみた時にすぐわかりましたわ、私には言えない事情があるんでしょう、構いませんわ、母に話したら余計な事をと言いましたが、嬉しそうな表情を見せました、

親子の名乗りなんてしなくていいのです、どこで、何をしている人かも聞かなくて結構です、母が天国に行くまでに何回か来てくれればいいんです、戦友にしておきますねと言ったので、

す、


妙庵がヤッパリ親子は隠せないものなんですねと言ったのです、私達は病院の横にある喫茶店にいきましょうと言うので、エレベータに乗り一階に降りて喫茶店に向かったのです、その、

ころ病室では、中野が押しかけて申し訳なかったというと、貴方いいんですよ、私がバラの花が好きだと覚えてくれていたんですねと言うので、忘れるわけないよ、しかし、良子はすっ、

かり大人になったね、


苦労かけて申し訳ないと手を握ると、いいえ、あの子が生きがいだったんですよ、優しくそだってくれました、彼氏はと中野が聞くと、まだいないと言っているわ、孫の顔は見れそうに、

ないですねと言うので、何を言うんだ今は医学が発達しているから必ず元気になれるよと言うと、ハイありがとう、貴方も無茶せずに長生きしてください、良子の事は見守っていてくだ、

さいねと言ったのです、


前面には出ないが陰から見守るよと言ったのです、まさか最後にあなたに会えるなんて思ってもいなかったわ、わたしが貴方の事はなにも教えなかったのですが、心ではず~と貴方の事、

を思っていたんですよ、私に遠慮しているんでしょうが、お父さんに会いたいなんて一言も言った事はなかったのに、今回だけは自分が会いたいなんて言い出したんですよ、私に会わし、

たいと思ったのでしょう、おもわず涙がでましたと優しく手を握ったのです、


あんまり来ると不審に思われるので月に一にするよ、了解してくれ、勿論戦友の中野としだと言うと、ええ、と返事したのです、こんなに長いしてしまった、今日はこの辺でと言うと、

和子が起き上がり唇を重ねるので、中野が強く抱きしめると貴方ありがとうと和子が言ったのです、手を放してじあ又と病室を出て待合所に行くと、良子達がいたので、ゆつくり話、

させてもらいましたと言うと、


良子がありがとうございました、又、母の話し相手に来てくださいねと言うと、ハイ、お伺いしますと答えたのです、妙庵に送っていきますと言うので、良子を残して車に乗り妙心寺に、

向かったのです、程なくつき車を降りて和子の両親の墓に線香を手向けて、お鶴様の墓に行くと、これが和子が話していたお鶴様のお墓ですかと中野が線香を手向けてお参りしたのです、


妙庵が座敷に案内するので上がると、お茶とお茶受けの羊羹を出したのです、妙庵が親子の血のつながりは凄いもんですね、良子さんは貴方がお父さんと分かったみたいです、でも言え、

ない理由があるみたいだから、戦友とする事にして親子の名乗りは上げなくていいそうですと言うと、そうですか私も目を見られたときとビクッとしました、ヤツパリわかるんですかね、

勿論親子の名乗りはしません、


和子に一月に一回あいに来ると言いましたら、承諾してくれました、今回はお2人に大変世話になりましたと頭を下げたのです、お鶴様と村上さんの御先祖の話は和子から聞きました、悲、

しい出来事だったのですね、しかし、お亡くなりになるまでに何回もお鶴様をお見舞いされたそうで、自分の事と思いがダブって思わず涙ぐんでしまいました、だらしのないヤクザですよ、

ねと笑ったのです、


真一が来るのは15日過ぎにしてくださいと言うと、どうしてですかと聞くと、これからは貴方が来るのを心待ちにするでしう、15日は月の半分です、そこまで生きれば今月も生き残った、

と病人は思うのだそうです、15日過ぎに会いにいけば、又来月を楽しみにして待てるのです、そうすればもっと長く生きられるかもしれませんと言うと、そうですか、わかりましたそう、

しますと頷いたのです、


それでは私はこれで失礼しますが、村上さんはどうされますかと言うので、妙庵さんと話がありますのでと言うと、わかりましたと言って、ここに300万(現在の3000万)用意しました、

私から渡しても受け取らないとおもいます、妙庵さんから適当な理由をつけてわたしてください、良子の稼ぎだけでは病院の支払いもたいへんでしょう、この金は決して不浄な金では、

ありませんと言ったのです、


妙庵が不浄な金なんてのはないのです、良い事につかえば良銭になりますと笑い、わかりました、うまい理由を考えわたしましょうと受け取ったのです、村上さんの気持は良くわかりま、

した、国会議員の申し出は断りますが、私が断っても他の所に声をかけるとおもいます、薬物は中野組はあっかっていませんが、ほかの組にそれに変るシノギをやらせるようにして早く、

手を引く様にさせますと言って、貴方はお釈迦様のお使いかもしれませんねと笑ったのです、


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