青春の群像(第3部)31 時間を潰して店にいくと、あら、由美ちゃんいらっしゃいとママが言うので、大学の同期生の村上真一君だよと紹介するので、村上ですと挨拶すると、よく来てくれまし


青春の群像(第3部)31


時間を潰して店にいくと、あら、由美ちゃんいらっしゃいとママが言うので、大学の同期生の村上真一君だよと紹介するので、村上ですと挨拶すると、よく来てくれましたとボックスに、

案内して、水割りでいいと聞くので、ハイと返事するとママが水割りを作ったので、乾杯したのです、由美が例のヤクザは来ているのと聞くと、右奥から二番目の席よと言うので見ると、


確かにサラリーマンではなくてジャケットを着たラフな格好をしています、何処の組だかわかるのと聞くと、名刺は関東リース株式会社の社長と言う事になっているわ、多分関東連合、

の系列だと思うわと言ったのです、経済ヤクザか多分建機のリースをやっているんだろう、地上げもやっているのかもしれないと言うと、大ママの自宅が地上げにあっているのとママ、

が聞くので、


由美がママは何にも言ってないし、何かが出来る反対運動やスローガンも特にないわと言うので、そうだとしたら、ここに来る客の土地かもしれない、話に乗らないので威嚇していると、

すれば、そのターゲトが来た時に来るはずだが、いつもバッテイングしている客の心当たりはと聞くと、先月から来るようになって、来る曜日はバラバラだわ、周に二回程度よ、誰だ、

ろうと考えて、


そういえば武田さん達が来ると、暫くして店にはいってくるわ、武田さんに関係あるのかしらと言うので、その客はどこの席と聞くと、中央の3人づれですよ、真ん中が大和建設の武田、

常務で右が設計部長、左が営業課長さんよと言うと、由美が武田の叔父様が関係あるのと言うので、由美の知り合いと聞くと、ママの中学校の同級生よ、左に座っている白河課長と、

何回か家に来た事があるわ、


大和建設は中堅の土木を中心とした会社だそうで、社長さんは戦時中海軍の飛行場を作っていたそうなの、武田の叔父様は操業時から一緒で、社長の片腕だとママが言っていたわと話し、

たのです、そうすると地上げをやる立場にある事になるな、あのヤクザ達ともめているとなれば、同じ場所の地上げで対立しているのかもしれないし、どこかの土木工事のトラブルで、

相手がヤクザに脅かすように依頼したのかも知れないと言って、


暫く観察するとヤクザ達はチラ、チラみていますが武田はその席は一度もみません、明らかに無視しているみたいです、こういう場合は正面攻撃が有効なんだよ、由美僕を彼氏だと言っ、

て、紹介してくれないか、建築学部の学生で土木について聞きたい事があるそうなのと言う理由にしてと言うと、経済学部でしょうと言うので、いいんだよと言うと、まあ、いいわ聞け、

ば、はっきりするかもねと言ったのです、


ドレスに着替えまず私が行って話してくるわ、ママドレスを貸してというと、奥の事務所のにあるわ、好きなのを選んでと言うので席を立ち事務所に行ったのです、着替えて武田の席に、

行くと、おう由美ちゃんではないの、ここでバイトしているのと聞くので、ええ、たまに来ているのよと言って、見かけたので来てみたのと言うと、さあ座ってと言うと、営業課長の、

白河が由美ちゃん暫くぶりだね、


ドレスを着るとママそっくりだよと言い、由美がいい女でしょうと水割りを作り乾杯したのです、叔父様店に彼氏がきているの、建築学部の学生で叔父様が建設会社の常務だと言ったら、

土木の事で聞きたい事があるので、紹介してと言うんだけどと切り出すと、ああ、いいよと返事したのです、席を立ち戻って来て、いいそうよと言うので、由美について行き、村上真一、

と言います、無理言ってすみませんと言うと、


まあ座りたまえ、由美ちゃんの彼氏なんだってと聞くので、ええと答えると、由美ちゃんお母さんは知っているのと聞くので、由美が最近なったばかりなのまだ内緒にしておいてと言っ、

たのです、わかったと返事して、ところで何を聞きたいんだねと言うので、戦時中に海軍の飛行場を作られていたそうですが、ガダルカナルの飛行場も手がけたのですかと聞くと、ほう、

ガダルカナルを知っているのと聞くので、


ええ、海軍がハワイとオーストラリアの補給線を断ち切る為に、あそこに飛行場を作りを始め、米軍は出来上がると、待ち構えてみたいに2万人で上陸して、飛行場を占拠してしまい、

日本軍は戦力を過小評価して、小部隊を送り込み殲滅されるのを繰り返し、最後に大部隊を送りこんだが、強固な陣地と制空権を握られ上陸した部隊は、弾薬、食料がつきて多くの、

兵隊が、


亡くなったと聞いていますがと言うと、中々詳しいではないの、あの時社長と私もあの飛行場の設営隊としていたんだよ、突如米軍が大部隊で押し寄せたが、守備隊は300名足らずで、

とても勝ちめは無く、飛行場を放棄してジャングルに逃げ込んだのさ、きみの言うとおり大本営の参謀は敵を過小評価して壊滅的な打撃をうけて、補給線もたたれまさに飢餓の島に、

なつてしまい、


あの島で1万人以上が餓死してしまった、社長と私は運よく助かったわけだ、我々は設営隊だったので、直接戦闘には参加しなかつたが、食料不足で餓死するものも大勢いて、食べら、

れる物は木の根からヘビまで何でも食べたのさ、山本五十六大将のお陰で撤退する事ができて、約1万5000人は生き残ったが、軍部はこの事をひた隠しにする為に、その後内地に帰れ、

たのは少数だったんだ、


わし達もそこからラバウルに送られ、終戦ははラバウルで迎えたのさ、助かったのは米軍はラバウルを跳び越して侵攻した為に、置き去りになり命が助かったと言うわけだと酒を飲み、

ほしたのです、この話がききたかったのと聞くので、これは常務と私が打ち解けて話しが出きるように切り出しただけです、左の二つ先の3人連れはご存知ですよねと言うと、君は何、

ものと聞くので、


警視庁の久保田刑事局長直属の匿名捜査官ですが、シークレットになっていますので、これ以上は明かせませんと言うと、それでは日本興業の会長と専務を刑務所に送ったのは君なの、

と聞くので、そうです、関東連合の系列会社の談合を捜査しています、ご協力願いませんかと言うと、何を協力すればと言うので、あの3人組は関東リースの社長と社員ですが関東連合、

の系列のヤクザです、


談合に大和建設が加わらないので嫌がらせをうけているのでしょうと言うと、そこまで、わかっているなら話しましょう、ご存知のように今回羽田飛行場を拡張する事になり、近々入札、

が行われます、それにともない、指名入札会社で談合の話が持ち上がったのです、提案したのは関東連合の系列にある関東建設です、小さな建設会社を助ける為に談合をする事はあり、

ますが、


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