経血銀河
少年の股から経血が流れ出す
夜空の大きさを知って恐怖するような顔をして
夜空に輝く月の石を手に入れたような痛みを伴って。
数えきれない程の人間の人生を見せつけておきながら、一人分の人生しか与えてくれないケチ臭い神様を少年は呪っていた。
少年の横に転がる血に染まったハラキリ刀は気にしてはいけない。
流れ出した経血で真っ赤な銀河が出来上がる。
夜空が少年を包み込む
彼は逃げ場がないことを知る
だけど夜空は遠く遠くにあって、きらめきや優しげな光さえ含んでいて……。
彼は夜空に手を伸ばした
赤い銀河の向こう岸に少女達の国を見たから。
白のシーツに包まれて
死体になれ
ラブドールにならきっとなれるから。
男の子だからと捨てられたあのぬいぐるみを抱きしめて
死体になれ
男娼にならなれるから。
屑籠 りょう(kagema) @black-night
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