ゴールデン・デルモゲニー

 日本では海にいるサヨリの淡水版、夜中にダイバーや漁師目掛けて体当たりを行う下アゴにふんと呼ばれるトゲを備えるダツの仲間。本種は飼い主を串刺しにしようとはしない。むしろ水槽のガラスに勢いよくぶつかると折れるほど弱い。なので脅かすような激しい動きはしないように。

 

 本来は銀色だが、体表に特定のバクテリアを付着させて生きているタイプが本種となる。原産地では銀色の個体が一般的であることを考えると、こだわりがないなら銀色の方が安定して飼育できるかもしれない。

 生態としては下アゴの吻が突き出している都合上、底面のエサを食べることができない。なので、本種は水面から中層を泳ぎ回り浮遊性のエサを食べる。また、同種間では争うので本種の導入は一匹が望ましい。だが、環境が合えば簡単に繁殖するらしく親の腹から稚魚の状態で生まれるので、その稚魚を親や同居するサカナに食べられないよう隔離すれば安定して育つ。よって、本種を気に入ったのなら60cm水槽以上での単種複数飼育も悪くない。


 まとめとして、上層にいたがるサカナとの混泳はケンカ防止のため避けるべきかもしれないが、混泳自体は問題なく行えるはずである。また、吻や体表面が傷つきやすかった記憶があるので、家ではコップに水ごと入れての移動など傷つけないよう細心の注意を払ってほしい。


 おまけとして、このサカナが死んだときに生臭さに混じってサンマの匂いがしたような気がする。近い種類なので不思議ではないが観賞魚である。食べないように。

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