　日本語訳すると銀の斧と書いて問題児（もんだいじ）と読む、熱帯魚の中でも事故死率の高い熱帯魚。

　見た目はオノを連想させるだけあって、SF映画にでてくる生物や深海魚並みに奇抜だが、その姿で何を思ったかトビウオのように空を飛びたがるクセがある。無論、水槽の外に出るので干物待ったなしだが、原産地ではどのくらいの個体が自主的に干物になるのだろうか。絶滅しないのが不思議である。

　さて、本題だが混泳向きのサカナである。ただ、臆病なうえに飛び跳ねるクセがあるので水槽にフタをするのはもちろんのこと、水槽の前を急いで横切るような驚かせることを徹底して避けるべきである。それ以外は大人しいうえにエサの好き嫌いもほぼないので飼いやすい部類に入る。また、飛び跳ね防止策として高さが30cm以上の水槽で飼育し、限界水位から７ｃｍほど低く水量に余裕をとるのが理想である。その分水槽の水量が足りないのでこまめな水換えやたし水が必要になる。

　最後に本種は小型熱帯魚ではあるが、そのサイズ感と飛び跳ねグセを考えると飼育は60cm水槽や高さが45cmあるキューブ水槽以上でないと飼育にリスクが伴う。なので、単種飼育・混泳飼育問わず中型魚だと思って飼育してほしい。