考証を気に知るなら、「このすば」や「プリコネ」を見ろ!

 オレはココ最近ファンタジーを書く上で、心に決めていることがある。


 それは、「もう考証とか考えるのはやめよう」ということだ。


 小説講座に通っているが、そこはやたらと考証にこだわるところだった。


 いわゆる設定警察という状態が続いた。


 だが、


「作品の面白さと設定考証の正確さは、必ずしも合致しない」


 ということが最近わかってきた。


 あのね、「このすば」とか見てたらもうバカバカしくなってきたのだ。


 あの世界には「水洗トイレ」があり、「ショーツ」が存在し、「銭湯のプッシュ式蛇口」まであるのだ。

 おまけに機械じかけのボスが存在する。


 それをみて、「オレは設定考証とか気にしなくてもいい作品を書こう」と決めた。


 最近のファンタジー作品は、そんなのが多い。

 普通に水着がある。下着がドロワーズ、要はおむつじゃない。


「昔ながらのファンタジーを好む人」

 なら、考証も必要なのかも知れない。

 しかし、それはオレの書きたい作品じゃないと気づく。


 最近アニメでやってる「プリコネ」も、ファンタジー世界なのに

「ガラスコップに入ったメロンソーダ」

「ストロー」

「ステンレスのボール」

 があるからな。

 で、プリンまで作る。


 ちょっと「ドラゴンポールが入った世界観」といえばいいだろうか。

 未来感のあるファンタジーと言うか。

 拳銃まである世界なら、もっとルールも複雑になってくるだろうけど。

 

 要は、

「地球とちょっと違う感じの世界」

 で表現していこうと。


「自分の表現したい物語がファンタジーっぽい世界で展開される」

 なら、別に設定の考証とか気にしなくてもいいのでは。


 歴史小説とかでも、嘘をついていいと思っている。

 だって、「この遺跡から出た土器は捏造だった」とか「吉良家はいい人だった」なんて説が出るんだぜ?

 もう何も信じられねえ。

 ある程度は想像で書いてもよくね?


 変に考証を練った作品も、それはそれで面白いだろう。

 けど、本当に書きたいのはそれだっけ? と思ってしまうのだ。

 

 考証に気を取られすぎて、作風が小さくまとまってしまった作品を、オレは講座で死ぬほど読んだ。

「別に気にしなくてもいいところを、すっごい気にしてるな」

 と。


 作品が微妙なのは、設定が甘いとかではないのだ。

「全体的に、キャラが世界観もろともイキイキしていない」

 点にある。

 設定、世界背景にとらわれてしまっているのだ。

 なんか、答え合わせになってしまっているかのような。


 オレ自身がメタっぽい「プリコネ」みたいな作風が大好きなのもある。

 なので、最近はメタ全開にファンタジーを描いている。


 設定など、作風に沿ったものにしないと、と思っている人は、

「まず、どこが面白いポイントなのか」

 で、折り合いをつけてみては?

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