月に住んでた魔女

水分活性

第1話🌙叔母さんの話

私の叔母さんはかつて月に住んでいたという、自称『魔女』だ。月に住んでいたってところも自称か。


怪しさ満点だけど、叔母さんの言うことは結構当たるし、言うことを聞くと大抵良い事になる。


小学生の時に、私は叔母さんに質問してみた。


「どうして月から引っ越したの?」

と。


叔母さんはちょっと照れ気味に、


「三日月の夜に落っこちちゃったのよ。一度落ちると箒がないと戻れないの。」

と言った。


どうやら三日月の夜は地球がより綺麗に見える分、覗き込んで落っこちやすいらしい。

箒は月にあるから戻れない。

仲間を呼ぼうにも魔女だと知られると大変なのだそう。

叔母さんは、「内緒よ?」と、悪戯っ子のように笑った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る