いや、だからさ「この男子、魔法がお仕事です。」すごくない?

以前の記事(記事URLはこちらhttps://kakuyomu.jp/my/works/1177354054886002183/episodes/1177354054894493179

でBLアニメ「この男子、魔法がお仕事です。」の良さを長々と書いたのですが、それにも関わらず書き足りなかったことがあるので補足します。


このアニメで惹かれたもう一つの点が、キャラクターに非常に共感できたんですよね。得意を生かして仕事をしている主人公に対し、内海 十四日(うつみ とよひ)と言うフリーターで旅が好きなキャラクターが言うわけですが、この彼のセリフが心に突き刺しまくるんですよ。


「俺、昔から割と器用でそこそこ何でもできたんですよね。けど逆にこれって言うものが何もないんです。そのせいか、いつも何か足りない気がしてて。夢とか情熱とかそういう人生に大事なものが。旅が好きなのもどっか新しい場所に行ったら夢中になれるものが見つけられるんじゃないかって」


もう、このセリフがぐっさぐさ刺さりました。筆者もまさに彼と同じで図星を突かれまくりだったからです。


「器用貧乏」、言えばどきりとするワードですが、日本人はこのタイプが多いのではないでしょうか。

横並びを良しとされる日本では、子供時代は皆より少し良ければOK扱されるので成績も中くらい、運動も中くらいをキープしてそれ以上は頑張ろうとしない。社会人になってからも必死にやればどんな仕事もそれなりにできるので、適職が分からず悩みながらも生活のために今やっている仕事をこなしていく日々。心は常に「自分に合った仕事があるはずなんだけどなあ」。


日本人はこういう方が多いと思うので、内海のセリフは心がえぐられると思うんですよ。働いている人みんなが共感できるんじゃないかなあと感じてしまいました。恋愛物語としてだけではなく、こう言った何気ないセリフの中に皆が抱えているものをあぶり出してきて、アニメ「この男子、魔法がお仕事です。」はぱねぇと思いました。社会人もぐっさり響くよ。うん、すごい。

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