第2話カミサマ
私は分からなかった
ここが何処なのか、
自分が何者なのか
私は今日も荒れ果てた地に立って考える
私は誰なのか何故ここにいるのかを
人なんていなかった
私以外には誰もいない
命の気配が微塵もしない地で、
私は今日も考える
私は誰なのか何故ここにいるのかを
…ああ、そうだった。
足を止めて天を仰ぐ
これは私の罪への罰だったんだ!
おお、神よ!
私のことをお許しください!
どうか私の全てを肯定してください!
私の全てを理解して抱いてください!
そのしなやかな腕で私を抱えて天へ逝かせてください!
私は罪を犯しました、絶命という罪を
しかしそれがなんなのです!?
私はああするしかなかった、
自分を肯定する為にはあの人を絶命させる他なかった!
たった一度の過ちで私の周りを変えるのですか!?
今では暖かい家も、家族も、友達もいない!
神よ!私をどうかお許しください!
この罪をお許しください!
この罰を、無くしてください!
………、
本当は分かっていた
神なんていないことを
もし神がいるのなら
「何故戦争は起こるのですか」
「何故人が飢えるのですか」
「何故人が殺されるのですか」
………、所詮神なんて。
いた所で何の意味も成さないだろう
私達が神を愛した所で神は私達を愛してくれない
見守るだけの神なんて、必要ない。
いじめは見るだけでもいじめだ。
ならば神とて同じではないか!
神は毎日何億人もの人を悲しませている!
これは立派ないじめだ!
私は誓う!
神がもしいるのなら神を絶命させる!
私達の命を奪う奴なんて息をする価値もない!
神なんて、
神様なんて、
カミサマなんて大嫌いだ!
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