バトル∞

佐乃 彰

PROLOG


「貴方って、ホントに何も無いのね。」









 世界は20xx年。


 希望も富も無い村、


 踏み入れてはいけない森、


 貴族の言いなりの大都市、


 いつもと同じ風景がそこにはあった。


 いつもと同じ空気、


 いつもと同じ人々、


 毎日毎日同じ、


 代わり映えのない風景が同じ時に僕の目からは見えていた。


 こんな事がなければ、僕らはいつも通りに過ごすはずだった。


 そう、こんな事がなければ。。。


 能力は世界を変えることだって、


 世界を救うことだってできる。


 これまでとは違う時代の幕開けだった。


 どれだけ人を殺めてきたのかわからない奴だって、


 何もしてこなかった奴だって、


 全員が能力者になっていた。







 そう、僕以外が。


 僕一人だけが能力なしだった。



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