第328話 コンペ優勝
暑かった夏も終わり、秋の到来と共に、吉報が入った。
放課後、ユリアンが教室へ駆け込んで来た。
「やったよ。やったァ~~!!」
「何、どうした? ユリアン!!」ゴンちゃん。
「もしや、結婚でも決まった?」
「決まるか!! 相手がいねぇ~ンだから~~!!」
「だよね~!! っで、何がやったのよ!!」
「コンペ! コンペだよ!!
横須賀ネイビーパーカー!!」
「ああ、アレ? どうなったの!」サンタ。
「何か、賞、取れた?」
ゴンちゃん。
「参加賞とかね。」
私はクスクス笑った。
「ち、違うって、コンペだよ!!
コンペに参加が決定したンだよ~~!!」
「え……?マジ~!!」
「ウッソ~!!」
驚きの歓声が上がった。
それは、まさに奇跡としか思えなかった。
ショーリが、ほんの冗談のつもりで言ったオヤジギャグのひと言がコンペ参加と言う形になったのだ。
「庁舎でプレゼンするのよ。」
「プレゼン…。マジで…。」
「そ、え~っと日時はねぇ~。」
「って、何よ。強制参加~!!」
「ったり前でしょ。参加することに意義があるンだから!!」
「いや、ねェ~よ。そんなの…、どこのオリンピック目指してンだよ!! 東京か~!!」
「まぁまぁ、じゃ、プレゼンはイチゴに頼んだから!!」
ゴンちゃんが笑って言った。
「おいおい、なンだよ。それは…!! 全部、投げっぱなしかよ。どんだけ丸投げなんだよ!!」
「適任じゃん。だって、イチゴが!!」
「そうだよ。何たって、顔が優等生っぽいしィ~!! 市長とかお偉いさんの受けも絶対、良いよ!!」
「はぁ~ーー!! 顔かよ。」
「そ、なンだかんだ言って、世の中、顔でしょ! イチゴは大人に好感持たれるキャラじゃン!!」
「どんなキャラだよ!!」
「ほら、とても元ヤンキーだったとは思えない気品に
サンタは茶化した。
「誰が元ヤンだよ。元からず~~ーっと優等生よ!!」
「じゃ、優等生に決まりね!!」
ゴンちゃん。
「え~ー? ズルいよ~ー!!」
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