第320話 シーちゃんか

 着メロが鳴った。画面を確認すると《シーちゃん》と記されてあった。


「う~…ン…、シーちゃんか。」

 二階の自分の部屋へ向かい、通話ボタンをタップした。

「もしもし……。」


『ああ、イチゴ! 私。うただけど……。今、大丈夫!?』


「うん…、私の部屋だから…。」

『ゴメンねぇ…! みんな、イチゴんに集合したのに……。』


「別に…、ほら、パーカーを作るかって話しだから……。」

『フフ…、ゴンちゃん…?』


「そ、ゴンちゃんが全部、仕切っちゃうって感じ!!」

『ふ~ン…、でも良いの?

 イチゴは、それで…。』

「そうだな……。ま、ゴンちゃんが、あんなに熱心だとねぇ、誰も止められないしィ~…!!」

「だよねェ~!!」

 それから、とりとめのない女子トークが始まった。

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